IT投資が見直されるいまだからこそ「チャンス」

元フォーティネットの岡本氏、リバーベッド社長に就任

2009/03/31

 リバーベッドテクノロジーは、前フォーティネットジャパン代表取締役社長を務めていた岡本吉光氏が、3月30日付で同社代表取締役社長に就任したことを発表した。岡本氏は31日に行われた記者会見の席で、企業が昨今の経済環境を背景にIT投資を見直しているいまだからこそ、リバーベッドにはチャンスがあると述べた。

riverbed01.jpg リバーベッドテクノロジーの代表取締役社長に就任した岡本吉光氏

 リバーベッドは、圧縮やキャッシュ、TCPラウンドトリップの削減といった複数の技術を組み合わせてWANアクセスを高速化するアプライアンス製品「Steelhead」を開発、販売している。CIFSやMAPIなど、LANからのアクセスを前提として設計されたプロトコルを利用するファイル共有やメールといったアプリケーションを、WAN越しでもLANと同じ感覚で利用できるようになる。

 岡本氏は、不況を背景に、ITコストの削減や効率的な情報システムの構築といった観点からサーバ統合やASP、SaaSに注目する企業が増えるだろうと予測。その部分を高速化するという意味で「われわれのチャンスになる」とした。

 また、日本ではブロードバンドが普及しているためWAN高速化に対するニーズはそれほど高くないという指摘に対しては、「ブロードバンドがあるからこそ、VoIPやビデオ、ストリーミングといったアプリケーションがどんどん普及する」と述べ、そうしたアプリケーションを快適に利用するためのソリューションが求められるとした。

 これまでリバーベッドの顧客はエンタープライズが中心だったが、今後は、官公庁や地方自治体、大学といったパブリックセクターや中堅中小企業へも販売を拡大していく方針だ。この取り組みを支援するため、国内パートナーとの協業強化にも取り組む。国内でもリセラープログラムを展開するほか、エンタープライズ以外の市場にリーチするため、二次店への支援強化や地方でのセミナー開催といった施策を打っていく計画だ。

 またSteelheadアプライアンスに関しては、さまざまなアプリケーションがWebアプリケーション化し、Salesforceに代表されるSaaSが浸透しつつあることを踏まえ、HTTP/SSLのさらなる高速化を進める。ユーザーサイドでストレスになりやすいJavaScriptの高速化にも取り組んでいるという。

(@IT 高橋睦美)

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