モバイルやYouTube活用した広告も重点項目
「AdWordsの敷居を下げたい」、グーグルがインターフェイス改良
2009/04/13
グーグルは4月13日、プレス向けの定例説明会を開催した。同社代表取締役社長の辻野晃一郎氏は、広告市場の厳しい状況は依然として変わりはないが、引き続き日本のインターネット広告のマーケットリーダーとして広告商品の強化に取り組んでいきたいと述べた。
同社は現在、5つの項目を重視しているという。(1)内容連動型の広告である「AdWords」の進化、(2)ディスプレイ広告のポートフォリオ充実、(3)YouTubeを利用した動画広告、(4)モバイル広告、(5)Google Mapsと連携した、地域情報をベースにした広告展開だ。特に(4)のモバイル広告については、全世界におけるPCの出荷台数は10億台と言われるが、携帯電話の出荷台数は40億台に上っており約4倍のポテンシャルがある市場であるうえ、もともと日本が強みを持つ分野であると述べた。
また(1)の一環として、AdWordsの広告出稿者向けインターフェイスを改良した。バックエンドのシステムに変更はないが、「より高速に、明確に、使いやすく」という3点を目標にインターフェイスに変更を加え、「これまでAdWordsを使ってこなかった人、使おうとして途中で断念した人などに裾野を広げたい」(同社製品開発本部長の徳生健太郎氏)という。
AdWordsは、ユーザーがGoogleで検索を行うと、そのキーワードに連動した広告を表示するサービスで、「情報と関連性の高い広告を出すことができ、多くの予算を持たない広告主でも、大手広告主やコンテンツプロバイダーと同じ土俵で勝負できる」(徳生氏)ことが特徴だ。
ただ、2002年の開始以来、さまざまな機能を追加しシステムが複雑化していた。また、「この単語と一緒のときにだけ表示する」など、キーワードの表示条件や時間帯(スケジュール)をきめ細かく設定可能だが、それゆえに、初めて使う人にとっては使いこなしが難しい部分があったという。
徳生氏は、「AdWordsを使ったことがない人はまだまだたくさんいる。オンラインでものを販売しているECサイトだけでなく、あらゆるユーザーが広告主になれる可能性がある」と述べ、こうした改良を通じて市場拡大に努めたいとした。
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