犯罪現場に残る指紋を照合
NECの遺留指紋照合技術がNISTで1位の評価
2009/04/16
NECは4月16日、米国技術標準局(NIST)が実施した「遺留指紋照合技術評価テスト」で世界第1位の指紋照合技術の評価を獲得したと発表した。遺留指紋とは、犯罪現場に残っている指紋。
テストは米国国土安全保障省の委託を受けてNISTが行ったもので、世界の主要指紋照合システムベンダが参加。認識率97.2%で、2位のCogent(87.8%)、3位のSPEX(80.0%)、4位のMotrola(79.3%)などを大きく引き離した。
高い認識率は、低確信度特徴点適応技術やゾーン(領域特性)照合技術などに加え、新たに開発した遺留指紋のノイズ除去技術、低品質隆線認識技術など、最新の指紋画像処理技術を組み合わせることで実現したものという。
遺留指紋画像は、指紋のごく一部、あるいは、いくつかの指紋が重なっているなど、状態がよくないことが多いという。このため、指紋鑑識専門家が手作業で照合に必要な指紋の特徴情報を付加している。NECでは、この手作業の手間と時間が犯罪捜査の障壁になっていることから、照合の自動化ニーズが高まっているとしている。
同社は指紋関連製品の売り上げを、今後3年間で400億円に拡大する計画という。
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