「日本人技術者はワールドクラス」
ORACLE MASTER資格者が20万人突破へ、人気の理由は?
2009/05/07
ベンダ認定資格「ORACLE MASTER」の認定資格者が6月にも20万人を突破する見込みだ。米オラクルのシニア・バイスプレジデントで研修サービス「Oracle University」を統括するジョン・L・ホール(John L. Hall)氏は「この経済環境下でもオラクルの研修サービスは成長している」と説明する。
世界のオラクル認定資格者のうち、約半分が日本人エンジニア。ホール氏は日本で広く受け入れられている理由を「ORACLE MASTER取得が自らの実績になるからだ」と説明する。認定資格としての知名度の高さがエンジニアの受験を呼び込み、また、エンジニアを雇用する企業が、エンジニアの技量を測る基準として採用しているケースも多い。2005年以降に50社以上を買収した米オラクルの戦略に従って、データベース以外のカテゴリの認定資格も登場。ORACLE MASTERの間口が大きく広がったことも、認定資格者の増加を後押ししている。
ホール氏は「オラクルは買収したすべての製品について教育プログラムを用意する方針で、Oracle Universityでは200以上のクラスを日本で提供している」と話す。「データベースから学び始めたエンジニアは、ほかのミドルウェアやアプリケーションなど別の技術に進んでいく人が多い。ホリゾンタルな知識を蓄えた後に、業界別などバーティカルな領域の学習を行うケースもある」
Oracle Universityの受講者をさらに伸ばす上でオラクルが期待するのが、4月28日に開始した「Oracle University Live Virtual Class」(LVC)。LVCはオンラインで受講できる研修プログラムで、オラクルの認定会場で行う従来の集合型トレーニングと同等の研修を、PCを通して受けることができる。教材テキストは電子ファイルの「eKit」を使う。会場に足を運ばなくても受講できるなど利便性が高いとして、ホール氏は「1人のエンジニアが従来と比べてたくさんのクラスにアクセスしてもらえる」と予測する。LVCにはすでに1000人以上が登録しているという。
「日本人エンジニアのレベルはワールドクラス」というホール氏だが、「世界で成功するにはさらにグローバルなマインドセットが必要だ」と話す。「日本だけでなく世界で仕事をする上での視点が必要になる。さらにどのようなプロジェクトでもこなせるような、頭の柔らかさも必要だ」
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