最新版に対応しないアプリは非承認
iPhone 3.0がアプリ開発者の頭痛の種に?
2009/05/11
米アップルは5月7日、開発者に対し、App Storeに提出するすべてのアプリをiPhone OS 3.0に対応させなければならないと通知する電子メールを送った。
「今日から、App Storeに提出されるアプリはすべてiPhone OS 3.0の最新βでレビューされる」とアップルからの電子メールには記されている。「iPhone OS 3.0と互換性のないアプリを提出した場合は承認されない」
「App Storeの既存アプリは修正を加えなくてもiPhone OS 3.0で動作するはずだが、互換性問題のないよう、既存アプリを同OSでテストすることが望ましい。iPhone OS 3.0が顧客にリリースされた後は、同OSに対応しないアプリはApp Storeから削除される可能性がある」
しかし、オンラインに投稿されている報告によると、2.x SDKを使って構築された静的ライブラリでiPhone OS 3.0向けのアプリを開発しようとすると、特に脆弱なバイナリインターフェイスの問題などの問題が起きる可能性があるという。
OS 3.0で動く新しいアプリを急いで作ろうとしても、期限まで間がない。100を超える新機能を備えた同OSは、1000以上の新しいAPIを盛り込んだSDKとともに、6月にリリースされる。現在、iPhone向けのアプリは2万5000種以上あり、アプリダウンロード数は4月23日に10億件を突破した。
しかしアップルは、OS 3.0を利用するであろう人の数を考えると、今回の対応は必要なものだと示唆している。
「App Storeに提出されるアプリは、iPhone OS 3.0の最新β版でレビューされる」とアップルの広報担当者ジェニファー・バウコック氏は8日、eWEEK宛ての電子メールで説明した。「今年の夏に多数のiPhoneおよびiPod touch利用者がiPhone OS 3.0に移行することに向けた準備だ」
OS 3.0は「VPN on Demand」「Certificate Revocation」「Media Scrubbing」などの機能を備えており、一部の機能は明らかに企業に訴求するように作られている。カット、コピー、ペーストなどのエンドユーザー向け機能も盛り込まれている。機能性を高めるためでもあり、間もなく登場するPalm Preの方が多用途だという主張に対抗するためでもある。iPhoneユーザーがBluetoothでほかのユーザーの音楽やビデオにアクセスできるP2P機能もある。
OS 3.0のβ版とアップデート版のSDKは3月18日に約5万人の開発者向けにリリースされた。
アップルはiPhoneの利用者は現在、80カ国に約1700万人いるとしている。
(eWEEK Nicholas Kolakowski)
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