Webアプリケーションサーバの稼働も可能

手のひらサイズのLinuxサーバ「OpenBlockS」に新モデル

2009/05/12

 ぷらっとホームは5月12日、手のひらサイズの小型Linuxサーバ「OpenBlockS」シリーズの最新機種「OpenBlockS 600」を発表した。価格は5万9800円で、同日から販売を開始している。出荷は9月の予定。

 OpenBlockS 600は、2000年7月に登場した「OpenBlockS」から数えて8代目となる小型Linuxサーバ。企業での利用を想定しており、堅牢さやLinuxをベースにすることによる柔軟性が特徴だ。これまで、通信キャリアでのネットワーク死活監視などで利用実績があるほか、NAC(ネットワークアクセスコントロール)アプライアンスなどのベースにもなっている。

openblocks01.jpg

 新製品はハードウェア面では、CPUにAMCC PowerPC 405EX(600MHz)を採用し、搭載メモリは1GB、FLASH ROMは128MB(うちユーザーエリアは64MB)。ストレージはコンパクトフラッシュで、1GBが標準で添付する。搭載インターフェイスは、ギガビットイーサネット(1000BASE-T)×2、USB×3、シリアルポート×2、JTAG。基盤を1枚に収め、従来機種よりもきょう体を薄型化したほか、耐熱性を向上させており、周辺温度55度の環境でも動作するという。

 OSは、OpenBlockS向けに手を加えた独自のLinuxディストリビューション「SSD/Linux」だが、ブートローダとしてu-bootを利用しており、Debian GNU/LinuxやUbuntu、FedoraといったほかのLinuxディストリビューションに入れ替えることもできる。今後はさらに、NetBSDやFreeBSDにも対応する予定だ。

 また、OpenBlockS登場当初から提供してきた管理用のユーザーインターフェイスを一新するとともに、必要なアプリケーションを選択するだけで簡単にインストールできる管理ツール「アプリケーションマネージャ」を搭載した。これまでのようにLinuxに慣れたエンジニアだけでなく、コマンドラインでの操作に不慣れな管理者も含めた、より幅広い層をターゲットとしている。

openblocks02.jpg アプリケーションマネージャ

 アプリケーションマネージャでは、PerlやRuby、PostgreSQLやMySQLといったオープンソースソフトウェアのバイナリだけでなく、独自の管理インタフェースを付加したDNSやDHCP、NTPといったサーバソフトウェア、さらにVPNソフトウェアの「PacketiX VPN」「PacketiX Desktop VPN Business」、管理ツールの「Hinemos」といった有料のパッケージソフトウェアも導入できる。ぷらっとホームではさらに、グループウェアやフィルタリングといった企業向けパッケージソフトウェアの選択肢を広げていく予定だ。

 ぷらっとホームではOpenBlockS 600を、DNS/DHCPやWeb、FTPといったシンプルなサービスのプラットフォームとしてだけでなく、Webアプリケーションの基盤としても利用できるとしている。また、パケットキャプチャやファイアウォールをはじめとする小型のブリッジ型デバイスにも適用可能という。

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(@IT 高橋睦美)

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