日本語入力以外は、既存端末と同等

ドコモ、HTC製Android端末を6〜7月発売へ

2009/05/19

docomo01.jpg 日本初のAndroid端末「HT-03A」を発表する代表取締役社長 山田隆持氏

 NTTドコモは5月19日、夏モデル4シリーズ18機種を順次発売すると発表した。長らく噂されていたHTC製のAndroid搭載端末「HT-03A」を6月〜7月に発売するほか、iモードブラウザでJavaScriptやCookieに対応するなど、モバイル向けコンテンツ開発者にとっては大きな動きがあった。

 同日都内で記者会見を開いた同社だが、注目のAndroid搭載端末について代表取締役社長 山田隆持氏は、「グーグルのサービスが十分に使えたり、iPhone同様にオープンアプリケーションということで非常に注目していただいていた。(NTTドコモにとって)大いなる前進ではないかと思う」とコメント。今回のHT-03Aは、iモードやおサイフケータイをはじめとする既存端末で培ってきたコンテンツ・サービスは一切搭載しない。日本語入力のためにオムロンソフトの「iWnn」を搭載したほかは、「HTC Magic」として一部の国で発売済みのものと同等の標準的なAndroid OS 1.5搭載端末だ。アプリケーション配布プラットフォーム「Android Market」についても、NTTドコモで特別何かを用意するわけではなく、グーグルが運用するサーバにアクセスする形となる。

docomo02.jpg 6月〜7月に発売予定のHTC製のAndroid搭載NTTドコモ端末「HT-03A」。日本語入力にはソフトウェアキーボード(QWERTYおよびテンキー)とiWnnが使える。物理的なキーは検索キーやホームボタンなどだけで、フルキーボードはない
docomo03.jpg 色は白と黒の2色

 この辺りの事情について山田社長は「スマートフォンの良さは“全世界ケータイ”であること。ソフトウェアや部材調達を共通化できることが大きい。iモードはiモードで愛好している利用者がいるので、いずれはiモードとAndroidを融合させていきたい。時間がかかるかもしれないが、スマートフォンにiモードを載せるという議論もこれから」としている。提供メーカーについても、「今回はHTCさんだが、いずれは国内メーカーにもAndroid端末を提供していってもらいたい」と話す。

 国内展開に当たって一部で懸念されていた帯域やアプリケーションインストールについての制限などがないのは、Androidプラットフォームに魅力を感じる利用者・開発者にとっては朗報だろう。例えばAndroid OS 1.5で対応したビデオ録画機能では、YouTubeへの直接アップロードが可能だ。下り通信の最大速度は7.2Mbpsに対応する。

サイズ 133(高さ)×56(幅)×14.0(厚さ)mm
重量 約123g
ディスプレイ 3.2インチ(320×480ドット)、6万5536色
日本語入力 ソフトウェアキーボード、iWnn
外部メモリ microSD/microSDHC
カメラ 320万画素、オートフォーカス対応CMOS
無線通信 802.11b/g、Bluetooth、3G、GSM
その他 地磁気センサ/GPS/トラックボール
ホワイト/ブラック

HT-03Aの主な特徴

(@IT 西村賢)

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