コストパフォーマンスや低消費電力をアピール

ブロケード、ネットワーク3製品を一挙に国内投入

2009/06/03

 ブロケードコミュニケーションズシステムズは6月3日、同社が買収した旧ファウンドリネットワークスのネットワーク製品3種を発表した。すべて2009年第3四半期中に出荷開始する。

 新製品は、データセンターにおけるサーバの近くで集線を行う10Gbpsイーサネットスイッチ「Brocade TurboIron 24X Switch」、負荷分散などの機能を備える「ServerIron ADX Application Delivery Controllers」、そして一般的なLANの端末集線のためのPoE対応スイッチ「FastIron CX」。

 TurboIron 24Xは各ラックに設置する、「トップ・オブ・ラック・スイッチ」と呼ばれるジャンルの製品。1Uのきょう体に、低消費電力のSFP+インターフェイスで1/10Gbpsポートを24ポート、10/100/1000Mbpsのcopperポートを4ポート備える。同一ラック内の各サーバのネットワーク接続を、それぞれ10Gbpsイーサネット1本でTurboIron 24Xにまとめ上げられる。各サーバを仮想化している場合には、サーバ仮想化ソフトウェアの機能により、この10Gbps接続を論理的に複数の接続に分割して利用することができる。つまり、10Gbpsのトップ・オブ・ラック・スイッチを使うことは、各サーバから複数の1Gbpsイーサネットケーブルを出すよりも、配線作業や管理が楽になる効果がある。

 TurboIron 24Xは488Gbpsのスイッチング容量と冗長電源を備える。3個のファンは取り外しが可能。消費電力は1ポート当たり8W程度という。

 ServerIron ADXは企業/商用データセンターにおけるサーバ間の負荷分散やセキュリティ機能、通信事業者やISPにおけるエッジ処理の2つの使い方ができるスイッチ。特に世界のトップレベルのISPのニーズを満たすことが製品設計のポイントになっている。

 320Gbpsのスイッチング容量を備え、レイヤ4処理を毎秒1600万トランザクション、SYNフラッド攻撃の防御を毎秒1200万SYNパケット、DNSクエリには毎秒1400万クエリ対応できるという。

brocade01.jpg ServerIron ADXは3つの形状で提供される

 ServerIron ADXはボックス型、4スロット版、8スロット版の3種類を提供する。コンテンツに応じたスイッチング、キャッシュ、SSL処理、TCP/HTTP多重化、広域負荷分散、ファイアウォール負荷分散といった機能を備える。

 コスト・パフォーマンスは同製品群における重要な特徴。ある競合製品と比較して、同一のレイヤ7スループット当たりのコストは約3分の1、同一レイヤ4トランザクション当たりのコストは40〜70%という。

 FastIron CXは1Uのきょう体に24または48ポートの10/100/1000Gbpsポートを備えるスタッカブル・スイッチ。ポートからの電源供給のためPower over Ethernet +(PoE+)に対応する。1スタック当たり最大384のPoE+ポートを構成できる。PoE+はIEEE 802.3atとして標準化作業が進行中の規格で、これまでのPoEよりも多くの電力をポートから供給することを目的としている。2008年11月のDraft 3.3では、25.5Wの電力を機器に提供できることが要件となっているという。FastIron CXはこのDraft 3.3に対応している。

(@IT 三木泉)

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