「Windows 7はこれまでで最高のOS」
マイクロソフト、新製品目白押しの新年度をスタート
2009/07/08
マイクロソフトは7月7日、7月1日に始まった同社の2010会計年度における経営方針を説明した。
代表執行役社長の樋口泰行氏は、顧客が中長期的なコスト削減を意識するようになり、IT資産を持たない方向に進むとともに、クラウドへの期待も高まっていると話した。こうした顧客の変化に対応するとともに、社内も進化していかなければならないとした。
「組織の壁を壊し、1つのマイクロソフトとして、お客様やパートナーとの親和性を高めていく」。日本法人は米国本社の施策を実行するだけでなく、市場のためにこうあるべきだと思ったことを実行しており、これが本社に影響を与える例が出てきているという。
2010年度はマイクロソフトにとって新製品が目白押しの年だ。Windows 7、Office 2010、Windows Mobile、Windows Server 2008 R2、Windows Azure、Exchange Server 2010、SharePoint Server 2010、Bingと、企業向け、コンシューマの両分野で大型商品が登場する。特にWindows 7は「多くの社員がこれまでで最高のOSだと言っている」(樋口氏)と自信を見せる。マイクロソフトは7月7日、Windows 7の一般向け発売日を2009年10月22日と正式発表した。
2010年は、ビジネス、コンシューマ双方の分野でサービスが進化し、同社の「ソフトウェア+サービス」戦略が明確な姿を現わす年でもある。
クラウド関連技術の進化は、同社の2010年における企業向けビジネスの重要なメッセージともなる。Windows Azureは2009年中に北米で商用提供が開始の予定。これに関連して、.NET 4.0とVisual Studio 2010が2010年前半に提供開始される。メディアリッチなサービスを支えるSilverlightはバージョン3が7月にリリース。H.264への対応による高画質動画の利用が目玉の1つだ。
「マイクロソフトはまだエンタープライズソリューションが弱いといわれる。会社としての信頼感を高めるともに、ソフトウェア+サービスを加速し、これまでのイメージを払拭しつつ対競合優位性を訴求していく」(樋口氏)
例えば日本企業の本社ユーザーは自社に設置されたExchange Serverを使い、海外ユーザーは、Microsoft Online Serviceを利用しながら、双方でまったく同じ環境が実現できる形を実現することで、市場を広げていくことができるという。
マイクロソフトは10月、東京・大手町に「マイクロソフト大手町テクノロジーセンター」をオープンする。500坪にサーバ300台を擁するセンターで、技術検証・開発支援、産学連携の研究支援などを実施。企業とパートナーからの信頼感を高めることを目指す。
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