富士通、PGRelief Javaの体験版ダウンロードを開始

FindBugsと連携してコードを静的解析するEclipseプラグイン

2009/07/16

 富士通ソフトウェアテクノロジーズ(以下、富士通)はJavaのソースコード解析ツール「PGRelief Java 2009」の体験版の提供を開始した。7月7日よりダウンロード可能となっている。

 PGRelief Java 2009(以下、PGRelief)は、プログラムのソースコードを静的解析することにより、欠陥を指摘し、解決策を提示するツールだ。Eclipse 3.2/3.3/3.4のプラグインとなっていて、オープンソースのバグ検出ツール「FindBugs」と連携、Java SE 6.0までに準拠したJavaソースコードを解析する。

 解析したいプロジェクトを選択してPGReliefを使用すると、Eclipseに判定結果の一覧や指摘されたメッセージの一覧がビューに表示される。メッセージの1つを選択すると、ソースコードの該当部分を指摘し、別のビューでメッセージの詳細を表示する。指摘結果はCSV形式でも出力できる。また、Eclipseプラグインとしてではなく、コマンドラインツールとしても利用可能で、この場合もCSV形式で出力される。

PGReliefの実行結果 PGReliefの実行結果

 ソースコードの「指摘機能」は、「カスタマイザ機能」でプロジェクト管理者が設定したコーディング規約を基準とし規約違反をチェックして、FindBugs 1.3.8の指摘結果をマージしてメッセージの一覧に結果を表示する。PGReliefは、富士通のJava開発標準規約やサン・マイクロシステムズのコーディング規約をベースに、富士通のSEが培った独自のノウハウをプラスして問題点を指摘する。FindBugsとの棲み分けとしては、特にセキュリティ面の問題点を補うという。

 指摘項目は、信頼性、保守性、効率性、機能性、移植性の5つ。ロジック上のバグはもちろん、バグを誘発しやすいコードや、セキュリティ脆弱性などの重要度を「Severe」と「Warning」の2段階で指摘する。

 「レビュー支援機能」は、別のビューで表示されるメッセージの詳細で、問題点の解説に加えて、どのようにコードを直すべきかのドキュメントを日本語で表示することで、修正作業のコスト削減を実現する。

指摘メッセージの詳細で、問題の対処方法まで提示。指摘メッセージの詳細で、問題の対処方法まで提示

 カスタマイザ機能は、指摘する規約ごとにチェック内容や重要度を自由にカスタマイズできるもの。ユーザー規約設定機能では、例えば、Java要素の存在チェックや、Java要素が1つだけ存在するかのチェック、特定の名前が使用されているかのチェック、順序性や数のチェック、コメント内容のチェックまでできる。

チェック内容や重要度を自由にカスタマイズ チェック内容や重要度を自由にカスタマイズ
ユーザー規約の設定も可能 ユーザー規約の設定も可能

 また、プラグインとは別に「品質監視オプション」を加えることで、構成管理ツールと連携してプロジェクト品質の「見える化」を実現する。一括解析した結果をWebブラウザでプロジェクト全体に公開するので、開発担当者はコーディングしたソースプログラムを構成管理ツールに登録するだけとなり、新たな作業は発生しないという。さらに、プログラマ別やチーム別、プロジェクト別に開発中のプログラムの品質状況や品質遷移状況を一目で把握可能。問題特性や文法特性、品質特性を集計して指摘特性の分布も見ることができる。

(@IT 平田修)

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