“あらゆるクラウド形態に適した製品群”をアピール
「クラウドは仮想化だけでなくグリッドも必要」、日本オラクル
2009/07/20
日本オラクルは7月16日、「クラウド時代のオラクル」と題した報道関係者・アナリスト向けの説明会を実施、あらゆるクラウド形態に適した製品群を同社が提供していることをアピールした。
「クラウドというとサーバ仮想化の話ばかりだが、ハードウェアに近いところだけではできない。データベースの仮想化やアプリケーションサーバの仮想化が必要だ。(データベースで)マルチテナント、マルチサービスを実現するベンダはどれだけあるのか」と常務執行役員システム事業統括本部長の三澤智光氏は訴えた。
日本では大部分のITシステムが自社内で運営されている一方、一部で2000年ごろにフルアウトソーシングが積極的に行われた。しかしアウトソーシングではコストが削減できない、ビジネス規模の拡大や縮小に合っていない、機能追加が思うようにできない、IT技術が陳腐化したなどの不満がある。一方自社運営では1社だとスケールメリットが出ない、新しいシステム開発に制限が多い、カスタマイズしにくいなどの問題がある。これらを解決できる可能性で注目されているのが「クラウド」という言葉だと、日本オラクル システム事業統括本部 データベース製品ビジネス推進本部 プラットフォーム・ビジネス推進部 シニアディレクターの入江宏志氏は説明した。
クラウドにも外部業者がサービスとして提供するパブリッククラウド、自社でクラウド的な環境を構築するプライベートクラウドがあり、パブリッククラウドにはIaaSからPaaS、SaaSまでが含まれている。しかしだれがシステムの運営を担当するにしても、大規模なデータセンターに基幹系システムなどのプラットフォームが集約されていくだろうという。
パブリッククラウドには拡張性、低コスト、柔軟性、サービスの可用性などが求められる。一方で、QoSやセキュリティ、監視といった要件の確保が不可欠な業務アプリケーションも多い。今後企業は、それぞれの業務システムにおける要件を満たすべく、パブリッククラウド、プライベートクラウド、アウトソーシングを使い分けていくことになる。
オラクルは、SaaS、PaaS、IaaSなどのクラウドサービス事業者にも、プライベートクラウドを構築・運用する企業にも適した製品を提供しているとする。「Oracle Database」に加え、レスポンスとスループットを高められるインメモリ・データベース「Oracle TimesTen」を提供。Oracle Databaseではグリッド構成により、複数の物理サーバや仮想マシンにまたがった形で単一のデータベースを運用できるとともに、複数の別個のデータベースを、単一のOracle Databaseインスタンス上で個別のサービスとして動作させられる点をアピールした。
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