クラウド対応戦略も標準化を軸に推進
ブロケード、パートナー重視で国内事業拡大へ
2009/07/27
ブロケードコミュニケーションズシステムズは7月24日、5月1日付けで代表取締役社長に就任した青葉雅和氏が、ファウンドリネットワークス統合後のグローバルおよび国内における事業戦略を説明。パートナーとの連携の重要性を強調した。
新生ブロケードでは、SAN製品とIP製品の営業を統合し、すべての営業担当者が全製品を販売するようにした。現在のところ、直接取り引きする販売パートナーを増やす予定はないが、その先のパートナーを増やしてリセラー数を2倍にしたいという。また、これまでのIP製品でのパートナーにはSAN製品を、SAN製品のパートナーにはIP製品を働きかけていくという。
他ベンダとの提携に関しては、世界的なIBMに対するIP製品のOEM契約を受け、6月中旬より日本IBMからハイエンド製品(「NetIron MLX」「NetIron CES 2000」「FastIron SX」「FastIron GS」)が提供開始された。10月以降はすべての製品に広がる。「IBMが扱うのであればクオリティが高いのではないかということから、話を聞きたいという顧客が増えてきている」(青葉氏)。
プロケードは自社が注力する市場を、サービスプロバイダ、エンタープライズ、データセンターに分類している。
サービスプロバイダ市場は本社と日本で協力して事業を推進していく。「サービスプロバイダは利用サイクルが長いので、3年後に必要な機能を提案する。運用に必要な機能を顧客と一緒につくっていく」と青葉氏は話す。
エンタープライズ市場では、国内のシステムインテグレータとともに、他社の製品と組み合わせたセキュリティ、ワイヤレス、ビデオなどの統合ソリューションを提供していくという。
データセンター市場ではクラウド化が進行、企業内での統合から、外部のクラウド事業者を利用する形態に進化していくとみる。「こうした環境では、本当の意味でマルチベンダが必要になる」。サーバやストレージベンダとの関係を生かし、ブロケードはサーバ仮想化をネットワーク面で支援する技術の標準化を進めており、「きちんと動くソリューションを提供していく」という。
FCoE(Fibre Channel over Ethernet)については、対応したスイッチ「Brocade 8000」と統合ネットワークアダプタ(CNA)を出荷開始している。2010年には、Brocade DCXおよびBrocade MLX向けのCEE(Converged Enhanced Ethenet)ブレードを、2社合併後初の統合製品として提供するという。FCoEは「ネットワーク系のユーザーの関心が高く、サーバ・ストレージ系のユーザーはまだまだだと言う」(青葉氏)。しかしサーバ仮想化などをきっかけに、エッジの部分から浸透していくと同社は予想する。次世代データセンターに向けた技術標準化に合わせて、提案を作り上げていくという。
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