マルチベンダ対応のストレージ管理ソフトウェア
ストレージ最適化・自動化に必要な基礎情報を提供、ネットアップ
2009/07/31
ネットアップは7月30日、ストレージ機器のパフォーマンスや利用率を把握し、ストレージシステムの最適化に役立てるための基礎情報を収集する管理ソフトウェア「SANscreen 5.1」を発表した。
SANscreenは、ネットアップが2008年に買収したOnaroが開発していたストレージ管理ソフトで、SANで利用されるファイバチャネル(FC)やiSCSIなど、複数のプロトコルに対応している。ストレージの使用率をはじめとするデータ収集やエラー検出を行う基本モジュール「Service Insight」に、システム構成や用途に応じてモジュールを組み合わせて利用する。
特徴は、同社の製品だけでなく、EMCやヒューレット・パッカード(HP)、IBM、日立データシステムズ(HDS)など複数のベンダのストレージ機器をサポートし、情報を収集できることだ。また、サーバ側にソフトウェアを導入するだけで、エージェントレスで運用できることもメリットという。
用意されているモジュールは4種類。ストレージの利用率や使用状況、アクセス頻度などを可視化し、今後必要となるストレージ容量を予測できるようにする「Capacity Manager」、データ運用管理ポリシーやサービスレベルに沿って運用がなされているかを監視する「Service Assurance」、ストレージ単位ではなくアプリケーション単位でどの程度の負荷が掛かっているかを把握する「Application Insight」、VMwareの仮想マシン管理ツール「VMware vCenter」のプラグインとして動作し、バーチャルマシン単位でストレージの使用状況を可視化する「VM Insight」だ。
ネットアップのマーケティング部長、阿部恵史氏は、SANscreenによって「使用されていないリソースを再利用して効率を挙げたり、できているようでできていなかった適切なストレージ階層化を実現するための基礎情報を提供できる。また、データセンターにおける運用を、設定ミスなどの起こりやすいマニュアルから自動化していくために必要な情報を可視化し、提供する」と述べた。
SANscreen 5.1の動作プラットフォームはWindows Server 2000/2003で、価格はService Insightが275万2000円、Capacity Managerが205万2000円など。ネットアップは、FC-SANもカバーした運用管理ツールを提供することで、SAN市場でのシェア獲得を目指す。
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