Atom搭載製品は今四半期中に発表へ

最新CPU搭載の“パーソナル・クラスタ”、HPCシステムズ

2009/08/08

 HPCシステムズは8月8日、東京・秋葉原で同社が同日に販売開始した「BoxCluster」シリーズ新製品について説明した。

 BoxClusterは同社が「パーソナル・クラスタ」あるいは「デスクサイド・クラスタ」と呼ぶ製品シリーズ。高さ60cm弱、幅43cm強、奥行き64cmと、机の下に納まるボックス型筐(きょう)体に、x86サーバモジュールを4台あるいは2台搭載することを基本としている。

hpc01.jpg Atom 330プロセッサを用い、1筐体に32コアを搭載できる未発表の「BoxClusterAT16」。この製品は9月末までに発表の予定。並列化の教育用途で活用されるだろうという

 同シリーズで非常に特徴的なのは静音性。冷却ファンとしては、筐体背面に30cmの工業用静音ファンを1つ設けている。サーバモジュール単位でファンを持たせたり、複数の小型ファンを設けるなどはしていない。ファンの回転数も固定だ。これにより、実際に机の下に置いても気にならない51dB、45dBといったレベルに動作音を抑えている。筐体はキャスター付きで、移動しやすいことも特徴の1つだ。

 科学技術計算用途をターゲットとしたBoxClusterシリーズは、ターンキー・ソリューションとして提供。サーバモジュールを相互接続してクラスタ環境を設定し、場合によってはアプリケーションも導入した形でユーザーに届ける。

 HPCシステムズCTOの英憲悦氏は、文部科学省の次世代スーパーコンピュータ戦略委員会が提示した5つの戦略分野を例として説明。現段階ではこれらの分野で必要なシミュレーション演算環境の構築が難しく、技術者が育っていないことを指摘した。

hpc02.jpg HPCシステムズCTOの英憲悦氏

 同社はBoxClusterによりコンピュータの並列化環境をボックス形式で販売するとともに、アプリケーションの活用を支援するソフトを提供、さらにセミナーなどを通じて技術者を育てる活動を続けていくという。

 新製品は「BoxClusterNXi」「BoxClusterDSN」「BoxClusterXNW」「BoxClusterSY」。CPUとしてはXeon W3500、L5500、X5500、X3300シリーズをそれぞれ採用している。9月末までキャンペーン価格を設定。例えばBoxClusterNXiはXeon W3540×1のサーバモジュールが4つ、ハードディスクドライブは500GB、メモリは合計48GBの構成で、一般向けが133万2450円、アカデミック向けが113万1900円などとなっている。

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(@IT 三木泉)

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