サーバ仮想化環境を可視化して管理
EMC、CLARiX CX4を“仮想化に優しい”製品に
2009/09/01
EMCジャパンは8月31日、同社のミッドレンジ・ストレージ製品「EMC CLARiX CX4」における仮想化対応の強化を発表した。
EMCジャパン 執行役員 マーケティング本部長の高橋俊之氏は、「これまでEMCは情報インフラのリーダーとしてやってきたが、今後は仮想化された情報インフラのスペシャリストに軸足を移していく」と同社の戦略を説明した。
企業データセンターの仮想化に関し、EMCはコンサルティングサービスを提供するなど、仮想化を企画、設計、構築するための製品とサービスを提供してきた。今後は2番目の軸として、仮想化データセンターの運用管理の自動化支援に力を入れていく。さらに将来は、3番目の軸として、企業データセンターとサービス事業者との連携を実現する技術を提供していくという。
Symmetrixを使うような大規模ユーザーのみならず、CLARiX CX4が対象とするような中堅企業でもサーバ仮想化が進みつつあることが今回の発表の背景にある。そこで今回、EMCジャパンはCLARiX CX 4に関し、高速ネットワークインターフェイスの提供開始、管理機能における仮想化への対応、障害対策における仮想化への対応の3点を発表した。
まず、EMCジャパンはCLARiX CX4の接続オプションとして、8Gbpsファイバチャネルおよび10Gbpsイーサネットの両モジュールを提供する。インターフェイスの高速化はサーバ仮想化以外にも、一般的により大規模な環境を構築できるメリットがある。しかし、中堅企業では、サーバとストレージとの間の接続帯域向上ニーズにつながるきっかけはサーバ仮想化であることから、今回は仮想化対応の一環として発表した。
EMCジャパン シニア・プロダクト・マネージャーの雨堤政昭氏は、高速接続オプションによりサーバの統合率を高められるため、効率化に大きく貢献すると話した。
管理機能では、CLARiX CX4で無償提供している管理ツール「Navisphere Manager」における仮想化対応を発表した。
Navisphereでは、VMware ESXホストおよび仮想マシンを自動検出できるようになり、ストレージのLUNへの仮想マシンを関連付けて表示、管理、レポートすることが可能になった。これにより、例えばある特定の仮想マシンの仮想ディスク容量を拡張するためのLUN拡張を行う一連の作業が、従来の59クリックから15クリックへと、4分の1の工数でできるようになった。
また、ヴイエムウェアの同社仮想化環境管理ツール「VMware vCenter Client」に対するプラグインも今回無償提供する。これにより、vCenterから離れることなく、各仮想マシンの利用するCLARiX CX4上のLUN構成を確認したり、ベストプラクティス攻勢のチェックをしたりできるようになった。
さらに、遠隔レプリケーションを実現するオプション製品の「RecoverPoint」では、仮想マシン単位で保護状況を監視できるようになった。RecoverPointではさらに、非同期レプリケーションと同期レプリケーションをネットワーク帯域/利用率に応じて自動的に切り替える機能も追加した。また、「Replication Manager」では仮想マシン単位で即座にリカバリのできる機能を追加した。
EMCは同日、「EMC世界情報遺産保護プロジェクト2009」の授与式も行った。日本では高齢者に聞き取りを行い、その録音や写真を後世に残す活動を行っているNPO団体「昭和の記憶」が受賞した。
EMCジャパンでは9月1日から10月31日まで、2010年度の同賞への応募を受け付けている。
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