オープンソースをベースにした中小企業向け製品
再建過程のノーテル、ユニファイドコミュニケーション製品を発表
2009/09/09
ノーテルネットワークスは9月9日、中堅・中小企業向けのユニファイドコミュニケーションシステム「Software Communication System(SCS)3.0」を発表した。
SCSは、LinuxにオープンソースのSIPサーバにいくつかの機能を加えた「SCSサーバ」と公衆電話網(PSTN)接続用のゲートウェイ、Windows 2000/XP/Vista上で動作するソフトフォン、IP電話機から構成される。ソフトフォンは音声通話や電話/ビデオ会議、インスタントメッセージング、プレゼンス(在席状態管理)といった機能を備えている。
SCSの特徴は「他社製品のようにサービスごとにライセンスを購入する必要がなく、シンプルなこと」(ノーテル アジア/中東/アフリカ エンタープライズ・コミュニケーションズ・プラットフォーム リーダー ロイ・ワキム氏)。また、Microsoft Outlook、Lotus/Notes、Salesforce.comといったアプリケーションやSkype、 Yahoo! Messengerといったほかのコミュニケーションツールと相互接続性を持ち、連携できることもメリットだとした。
APIを公開しているため、必要に応じて自社のカスタムアプリケーションと統合できることも、既存にPBXとの大きな違いだという。
SCSサーバはLinux OSと統合した形で提供される。ゲートウェイも含めたライセンス価格は100ユーザー時で1ユーザー当たり3万6000円。
なおノーテル本社は2009年1月14日に、米連邦破産法第11条の適用を申請し、経営再建に取り組んできた。その一環として、アプリケーションデリバリ事業はラドウェアに、北米の携帯電話事業はエリクソンに売却。エンタープライズ事業についても、アバイアとの間で、4億7500万ドルでストーキングホース資産売買契約を結んでいる。ストーキングホース契約では、もし別の買い手がこれを上回る金額を提示すれば買収権を獲得することができ、9月4日に入札を実施。11日には買収先が決定する予定だ。
ノーテルの代表取締役社長、レイ・テスク氏は、今後、製品にどういった影響が生じるかは買収先によって異なるとしながらも、「今後も顧客にコミットし、これまでと同様のサポートやサービスを継続していく」と述べている。
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