ヤフーのシェアが減少

マイクロソフトの検索エンジンBing、シェア10%超える

2009/09/17

 夏に華々しいデビューを飾った米マイクロソフトの検索エンジン「Bing」が、8月に米検索市場で10.7%のシェアを獲得した。調査会社のニールセンが新たな調査結果を報告した。

 これによりBingは最も急速に伸びたオンライン検索エンジンとなり、シェアの伸びは22.1%となった。Bingは米グーグル、米ヤフーに次いで3位に付けている。

 これに対して、ヤフーは市場シェアが前月から4.2%減少し、16%になった。グーグルは同じ期間にシェアを2.6%伸ばして、64.6%を占めた。

 4位、5位は米AOLと米Ask.comで、ぞれぞれシェア3.1%、1.7%と大差を付けられている。

 マイクロソフトとヤフーは7月29日に、検索広告で提携を結び、Bingをヤフーのサイトの検索エンジンにすると発表した。2010年初めにこの取引が実現すれば、Bingの市場シェアは30%近く――マイクロソフトとヤフーの現在のシェアを合わせた数――にまで拡大する可能性がある。

 これによって、理論上、マイクロソフトは64.6%のシェアを持つグーグルに対抗する上でより強力な立場に立つことになるが、一部のアナリストは、マイクロソフトとヤフーが提携しても、真の脅威からはほど遠いと主張している。

 マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOは提携発表の際に、より実用的なデータをBingの基盤に投入して、エンドユーザーにもっと関連性の高い検索結果を提供できるようになると示唆していた。

 Bingは6月3日の立ち上げ以来、徐々に検索市場で戦力を伸ばしてきた。それを支えたのは、推定8000万〜1億ドルをかけたマイクロソフトの大規模な広告キャンペーンだ。シェア拡大を受けて、バルマー氏は7月のWorldWide Partner Conferenceで、Bingには勢いがあると語った。

 同氏はこのイベントで、「われわれは虐げられてきた。まだ市場で小さな存在でしかないが、ちょっとした魔力を持っている」と聴衆に語った。

 調査会社のcomScoreは7月に、米検索市場におけるBingのシェアが6月の8.4%から8.9%に増えたと報告した。一方グーグルはシェアを0.3ポイント落として64.7%とした。ヤフーのシェアはわずかに減少して19.3%となった。

原文へのリンク

(eWEEK Nicholas Kolakowski)

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