Google Collectionsを統合

グーグル、コアJavaライブラリ「Guava」をOSSで公開

2009/09/17

 グーグルは9月15日、Java 1.6向けのコアライブラリ「Guava」のソースコードをApache2.0ライセンスで公開した。Guavaはグーグル社内のJava関連プロジェクトの多くで使われているという。APIのドキュメント概要説明資料も同時に公開されている。JDK6で使えるほか、AndroidやGoogle App Engineでもおそらく使える、としている。

 これまでグーグルは自社プロダクトで使っている基盤技術として言語非依存のシリアライザ、「Protocol Buffers」やC++向けモック・フレームワーク「Google C++ Mocking Framework」、メモリ管理・パフォーマンス解析ツールの「Google Performance Tools」などを公開してきた。Java関連ではAjaxツールキットの「Google Web Toolkit」、DIフレームワーク、「Guice」のほか、基本コレクションライブラリの「Google Collections」も公開している。

 今回公開したGuavaを使うには、2007年10月から公開しているGoogle Collectionsが必要。ただし、今後はGuavaにコレクションライブラリが統合されていくといい、Guavaは“グーグルのJavaコア”となるライブラリとなっていきそうだ。

 Guavaに含まれるのは、以下の通り。

  • com.google.common.primitives
  • com.google.common.io
  • com.google.common.util.concurrent
  • Google Collectionsライブラリに含まれていないcom.google.common.baseへの追加

 今後、Guavaプロジェクトにはテスト基盤やネットワークサポート、リフレクションユーティリティなどを加えていくという。プロジェクトページの説明によれば、まだコードは荒削りだが、完成度を高めるのを待つよりも、まずコードを公開するところから始めたほうがいいと考えたとある。

guava01.png Guavaを使ったコードの例。文字列マッチの汎用クラス、CharMatcherを使えばID番号を抜き出すような処理も簡易に書けるという
guava02.png GuavaにはFileクラスも含まれる。ファイルのコピーや比較も容易

関連リンク

(@IT 西村賢)

情報をお寄せください:

Java Agile フォーラム 新着記事

キャリアアップ

- PR -

注目のテーマ

- PR -
ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

2023年のSNS炎上総数は189件、炎上元の媒体1位は「X」――コムニコ「炎上レポート」
コムニコが「炎上レポート」2023年版を公開しました。

今度の「TikTok禁止」はこれまでとどう違う?
米国ではまたしてもTikTok禁止措置が議論されている。これまでは結局実現に至らなかった...

「ゼロクリック検索」とは? SGE時代の検索の変化と5つの対策を解説
SEO専門家やマーケター、そして情報を求める人々にとって、「ゼロクリック検索」はどのよ...