指定IDまたはAWSコミュニティ全体で共有

Amazon EBSにスナップショット共有機能が追加

2009/09/24

 米Amazon Web Servicesは9月24日、クラウド型サービス「Amazon EBS」(Elastic Block Store)でスナップショット共有機能の提供を開始した。Amazon EBSは、仮想サーバホスティングサービスのAmazon EC2からマウントできるストレージを提供するサービス。1GBから1TBまでの容量で利用できる。ブロックデバイスのように扱えることから、DBサーバをインストール・設置するといった通常のサーバ環境の構築に使うことができる。もう1つのストレージサービスであるAmazon S3ではオブジェクトの読み書きはできるが、低レベルのファイルシステムとして扱えるわけではないので、こうした利用はできない。

 これまでにも、Amazon EBSでスナップショットを取り、それをAmazon S3にバックアップ目的などで保存することはできた。今回、新たに加わった共有機能により、こうして作成したスナップショットを、ほかのAWSユーザーに公開できるようになった。共有は、ユーザーIDを指定してアクセス権を設定できるほか、AWSコミュニティ全体への公開も可能。設定は管理ツール、AWS Management Consoleから行える。

 スナップショット共有機能により、同じプロジェクトに取り組む同僚に対して、データも含めて設定済みのサーバ環境をそのまま再利用してもらったり、ダウンロードするには大きすぎるデータセットをクラウド内でやり取りするといったことができる。Amazon EBSでは、すでにこれまでにも、米国の人口統計データやヒトゲノムのデータなどパブリックなデータが公開されていた。今回の共有機能で、こうしたデータセットの公開・共有が容易になりそうだ。

(@IT 西村賢)

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