PostgreSQLベースで、ペタバイトクラスのDWHを実現
OSS基盤のDWH「Greenplum Database」の販売を強化
2009/10/27
TISは10月27日、東京エレクトロンデバイスが総代理店を務める米グリーンプラムのデータウェアハウス用エンジン「Greenplum Database」の販売代理店契約を締結したことを発表した。TISはGreenplum Databaseのシステムインテグレーションを提供し、関連ビジネスにおいて3年で33億円の売上を目指す。
Greenplum Databaseはオープンソースとして提供されているPostgreSQLを拡張したデータウェアハウス用エンジン。分散ノードがそれぞれストレージを持つシェアード・ナッシング型で構成されている。米国では100を超える顧客が利用しており、その利用者の20%が100テラバイトクラスの大規模データウェアハウスを構築している。
グリーンプラム製品の日本での販売は、TISがシステムインテグレーションおよび導入支援を、東京エレクトロンデバイスが技術サポートおよび営業サポートを行う。東京エレクトロンデバイスは同社新宿パークタワー内に、「グリーンプラム検証センター」を11月に開設予定で、導入検討時に必要となる性能評価、サイジング決定のための環境を提供する。
「80'sはよかった。でももうそれは昔のこと」
提携発表に合わせてセッションを行った米グリーンプラムのアジアパシフィック地域担当副社長、キース・バッジ氏は、「1980年代はカセットテープが最先端のテクノロジーだった。しかしいまはiTunesでMP3を聞いている。同じように、データウェアハウスにも最先端のテクノロジーが必要だ」と述べる。1980年代、1990年代にはエンタープライズデータウェアハウスやデータウェアハウスアプライアンスというアプローチがあったが、ハイエンドで大規模、高速なデータウェアハウスに対応するためにはギャップがあり、そのためにグリーンプラムは設立されたと語る。
現在、グリーンプラムの製品は多くの業種で利用されており、代表的な顧客としてはeBayが挙げられる。eBayでは取引情報を処理するデータウェアハウスエンジンとして利用されており、6.5ペタバイトを超えるデータベースを構築、運用しているという。ソニー・コンピュータエンタテインメントでは、オンラインゲームの利用状況分析のためにGreenplum Databaseを導入したことで、従来120分かかっていたレスポンスタイムが10分程度となるなど、同社製品の性能が高いことをアピールした。
企業名は非公表ながら日本でもGreenplum Databaseの導入実績が1件あり、年末までに3社程度の導入が完了するという。2010年にはグリーンプラムの日本オフィスもオープンし、販売強化に努める方向だ。
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