ワープロ、PC、ケータイ、サーバで事業を経験
富士通、製品畑出身の山本氏を社長昇格へ
2010/01/22
富士通は1月22日、現執行役員常務の山本正己氏の社長昇格を発表した。併せて、事業単位で責任を負いながら社長を補佐する5人の副社長を任命し、新体制で新年度をスタートする。まず1月22日付けで副社長に、その後4月1日付けで社長に就任する。間塚道義会長兼任社長は、2009年9月に健康上の理由で前社長が退任して以降は兼任していたが、代表取締役会長に就任する。
山本氏はワープロ、パソコン、携帯電話、サーバやストレージなどの事業で責任者を歴任したプロダクト部門出身の56歳。PCが家庭や職場に入っていく重要な時代を現場で過ごしてきたことから、「これまでの最先端の経験を活かしていきたい」と語る。海外経験はないが、パソコンの海外展開や、昨年4月に富士通とシーメンスの合弁会社を100%子会社化したプロジェクトのリーダーを努めるなど、「チャレンジできる環境の中で大いに育ててもらった」という。こうした経験が社長指名の理由の1つで、「今後、富士通が真にグローバル企業になれるよう、攻めの姿勢で邁進したい」と話した。
人選について聞かれた間塚氏は、これまでの経歴に加えて「自分で変化を受け入れる、考えていくという柔軟性、決めたことを徹底的にやり遂げるという行動力がある。新しい時代を開拓する胆力が備えた人材だと思っている」と、指名委員会の全員一致で決定したと話す。
社長+副社長5人という新体制については、「変化についていくスピードが必要。社長1人ですべてを決断していくのは難しい。そういう意味で、各部門で経験と知見を積み重ねてきた人材が、きっちりと社長をサポートし、それで行動していく」と説明。執行役員副社長には、海外ビジネス担当のリチャード・クリストウ氏、サービス担当の石田一雄氏、管理部門担当の藤田正美氏、システム製品全般担当の佐相秀幸氏、ソリューションビジネス担当の生貝健二氏が就任する。
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