SIとクラウド、パブリックとプライベートを使い分け
NTTデータ、「ハイブリッド型」クラウドサービスの概要を発表
2010/01/22
NTTデータは1月22日、4月に提供予定のクラウドサービス「BizCloud」の詳細を発表した。長年展開してきたシステムインテグレータ事業や共同センタ事業で得たノウハウを生かしたクラウドサービスになるという。
同社のクラウドサービスは大きく2つに分かれている。1つは、同社データセンターのインフラおよびその上で稼働するアプリケーションを、サービスとして提供する「クラウドプラットフォームサービス」。もう1つは、企業が自社のインフラを活用して、カスタマイズを加えたプライベートクラウドを構築できるよう支援する「クラウド構築・運用サービス」だ。
クラウドプラットフォームサービスでは、サーバやネットワークといったインフラの部分だけでなく、「intra-mart」のグループウェア機能やERPパッケージとして提供してきた「Biz∫」の機能を、サービスとして提供する。テンプレートに加え、帳票や課金請求、決済といったコンポーネントをともに提供できるため、クラウド上に「企業基幹システムをすぐに構築できる」(同社執行役員 ビジネスソリューション事業本部長 神田文男氏)ことが特徴という。
またクラウド構築・運用サービスでは、プラットフォームサービスを構成しているものと同じ基盤を、コンサルティングや設計、試験、保守/運用サービスとともに提供し、企業独自のクラウドを構築できるよう支援する。具体的には、OSおよびミドルウェアを含んだ「Prossione/PRORIZE」というソフトウェアスタックのほか、開発フレームワーク「intra-mart/TERASOLUNA」を基盤にする。検証済みのスタックを提供するため、迅速にアプリケーション開発、移行を行えるという。
特徴は、必要に応じて既存システムを活用する「ハイブリッド型」クラウドを提供すること。IT基盤の最適化という観点から、クラウドに移行すべきシステムは移行しつつ、必要な部分では個別のインテグレーションを通じて顧客ローカルのシステムを運用し、連携させるアプローチを取る。
企業の中には、基幹システムやデータを外部に出したくないという声も根強い。そこで、自社データセンターに保存したデータベース内のデータに、NTTデータが提供するサービス、例えば地図情報サービスなどを組み合わせ、マージして利用する、といった利用法も考えられるという。これにより、多くの企業が抱くセキュリティ上の懸念を払しょくするとしている。
関連リンク
関連記事
情報をお寄せください:
- Windows 10の導入、それはWindows as a Serviceの始まり (2017/7/27)
本連載では、これからWindows 10への移行を本格的に進めようとしている企業/IT管理者向けに、移行計画、展開、管理、企業向けの注目の機能について解説していきます。今回は、「サービスとしてのWindows(Windows as a Service:WaaS)」の理解を深めましょう - Windows 10への移行計画を早急に進めるべき理由 (2017/7/21)
本連載では、これからWindows 10への移行を本格的に進めようとしている企業/IT管理者に向け、移行計画、展開、管理、企業向けの注目の機能を解説していきます。第1回目は、「Windows 10に移行すべき理由」を説明します - Azure仮想マシンの最新v3シリーズは、Broadwell世代でHyper-Vのネストにも対応 (2017/7/20)
AzureのIaaSで、Azure仮想マシンの第三世代となるDv3およびEv3シリーズが利用可能になりました。また、新たにWindows Server 2016仮想マシンでは「入れ子構造の仮想化」がサポートされ、Hyper-V仮想マシンやHyper-Vコンテナの実行が可能になります - 【 New-ADUser 】コマンドレット――Active Directoryのユーザーアカウントを作成する (2017/7/19)
本連載は、Windows PowerShellコマンドレットについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、「New-ADUser」コマンドレットです
|
|
キャリアアップ
- - PR -
転職/派遣情報を探す
「ITmedia マーケティング」新着記事
生成AIを業務で使わないマーケターはもはや3割以下 御社はどうする?
HubSpot Japanが日本で実施した調査によると、日本のマーケターの8割以上が従来のマーケ...
新富裕層の攻略法 「インカムリッチ」の財布のひもを緩めるマーケティングとは?
パワーカップルの出現などでこれまでとは異なる富裕層が生まれつつあります。今回の無料e...
ブラックフライデーのオンラインショッピング 日本で売り上げが大幅に増加した製品カテゴリーは?
Criteoは、日本国内のブラックフライデーのオンラインショッピングに関する分析結果を発...