「Aura」を軸に製品統合
アバイア、ノーテル事業統合後のロードマップを明らかに
2010/01/25
日本アバイアは1月25日、カナダ・ノーテルネットワークスのエンタープライズ部門買収後のロードマップについて説明会を行った。米アバイアは約9億ドルでノーテル・エンタープライズ・ソリューションズ事業(NES)を買収し、2009年12月19日に統合作業を完了している。
アバイアでは、ノーテルのエンタープライズ事業統合後の製品ポートフォリオを、「ユニファイド・コミュニケーション」「コンタクトセンター」「中小規模企業向けコミュニケーション」およびルータやスイッチなどの「データ製品」の4つに分類。このうちデータ製品を除く3分野では、アバイアのユニファイド・コミュニケーション/コンタクトセンター向けのプラットフォーム「Avaya Aura」をベースにノーテル製品を統合していくというロードマップを描いているという。
具体的には、Avaya Auraに含まれるSession Managerといった製品と、ノーテルのVoIP製品「CS1000」などとの連携、統合を進める。Auraはもともと、仮想化技術のXenハイパーバイザーをベースにした製品であり、ノーテル製品の統合作業が容易に行えるという。同時に、管理コンポーネントについても統合を図り、共通の管理作業を行えるようにするほか、ノーテルの「Agile Communication Environment」(ACE)の統合によってアプリケーション開発基盤も提供。「SIPをベースとした次世代アーキテクチャへの移行を支援していく」(米アバイア コンタクトセンター・ソリューション プロダクト・マーケティング兼バイスプレジデント、ホーヘイ・ブランコ氏)という。
中小規模企業向けには、アバイアのPARTNERやIntegral 5、IP Officeといった製品を引き続き提供するとともに、ノーテルのSIPベースのユニファイドコミュニケーションシステム、「Software Communication System」(SCS)も展開。ポートフォリオを拡張子、次世代コミュニケーションシステムへの移行、拡張を支援するという。
日本アバイアのソリューションマーケティング部長、平野淳氏も、国内でも中規模コンタクトセンター向け、およびエンタープライズ向けのIPテレフォニーやユニファイドコミュニケションといったマーケットを強化していく方針を明らかにした。
一方データ製品に関しては、ノーテルの既存のラインアップをそのまま活用していく。アバイアでは、ノーテルのデータ製品とは競合することになるジュニパーネットワークスなどともパートナー関係を結んでいるが、「そうした関係を切ることはしない。あくまでオープンという戦略を変えることはない」(ブランコ氏)。
なお今回のNES統合により、アバイアの売上高は55億ドル規模に拡大した。国内では、継続的な売上げの2けた増を目標にするという。
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