ベータ版サービスを開始

Amazon S3がオブジェクト単位のバージョン管理機能を追加

2010/02/09

 米Amazon Web Servicesは2月8日、ストレージサービス「Amazon S3」でバージョン管理機能「Versioning」のベータ提供を開始したと発表した。S3上のオブジェクトの管理単位であるバケットに対して、データを上書きするような操作(PUT、POST、COPY、DELETE)を行った場合、これまでは古いデータが新しいデータに置き換わるだけだったが、Versioning機能を有効にすることで、古いデータを残しておくことができるようになるという。

 古いバージョンのオブジェクトにアクセスするには「バケット名、バージョンID、オブジェクト名」の3つを指定する必要がある。従来通り、バージョンIDなしでGETすると、最新のオブジェクトが帰ってくる。バージョンIDは文字列を指定できるという。

s3-01.png Amazon S3のVersioning機能の概念図(Amazon Web Servicesのブログから引用)

 利用料金はこれまでのAmazon S3と同じで、古いオブジェクトを保存すればするほどコストがかかる。また、古いオブジェクトの削除は明示的に行う必要がある。このため、Versioning機能の利用にあたっては、適宜古いオブジェクトを削除(エクスパイア)するロジックをユーザー側で実装したほうがいい、としている。

 人為ミスや、アプリケーションレベルのロジックのエラーにより重要なデータを消失するのを防ぐ目的で、「MFA Delete」(Multi-Factor Authentication:多要素認証)も利用できる。MFAを有効にすると、DELETE操作を行うのにAWSアカウントの認証だけでなく、専用デバイスを使ったワンタイムパスワード(6桁の数字)の入力が必須になる。

(@IT 西村賢)

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