IaaSサービスで物理CPUを専有割り当て

日立ソフト、SecureOnlineでCPU性能保証サービス

2010/03/10

 日立ソフトは3月10日、同社のクラウドサービス「SecureOnline(セキュアオンライン)」で、「仮想マシンCPUリソース保証サービス」を同日提供開始したことを発表した。ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)市場を中心に販売していく。

 SecureOnlineはVMwareをプラットフォームとしたIaaSサービスで、開発者を中心に広く利用されている。このサービスでは、状況に応じ複数の仮想マシンで単一のCPUコアを共用するため、全体の負荷に応じて個々の仮想マシンの性能は変化する。つまり、個々の仮想マシンの性能は保証されない。

 今回の新サービスでも、仮想化プラットフォームとしてはVMwareを利用している。だが、各仮想マシンに物理CPUコアを専有で割り当てることにより、安定したパフォーマンスを確保する。このため、従来は多数の物理マシンを用意しなければならなかったHPC/グリッド・コンピューティング環境を、低コストで実現できるという。一定時間内に処理を完了させる必要のある業務用バッチプログラムなどにも適用できる。既存のSecureOnlineサービスとの併用も可能だ。

secureonline01.jpg 仮想マシンCPU リソース保証サービスのイメージ

 仮想マシンCPUリソース保証サービスは、通常のSecureOnlineと異なる料金体系で提供する。契約期間は、通常のSecureOnlineでは月単位であるのに対し、新サービスは1年単位。また、仮想マシン単位ではなく、ブレードサーバのブレード単位での提供となる。

 価格の目安は、4コアのサーバブレード1枚分の年間利用料が360万円。初期費用は2万円となっている。同サービスには、3GHzの最新サーバCPUを採用しているという。

 日立ソフトでは、すでにリスク計算シミュレーションソフト「MOSES」や、数値解析ソフト「MATLAB」を用いた数値計算処理システムを、同サービス上で稼働しているとしている。

情報をお寄せください:

Server & Storage フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

キャリアアップ

- PR -

注目のテーマ

ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

生成AIを業務で使わないマーケターはもはや3割以下 御社はどうする?
HubSpot Japanが日本で実施した調査によると、日本のマーケターの8割以上が従来のマーケ...

新富裕層の攻略法 「インカムリッチ」の財布のひもを緩めるマーケティングとは?
パワーカップルの出現などでこれまでとは異なる富裕層が生まれつつあります。今回の無料e...

ブラックフライデーのオンラインショッピング 日本で売り上げが大幅に増加した製品カテゴリーは?
Criteoは、日本国内のブラックフライデーのオンラインショッピングに関する分析結果を発...