ラック上面からの排気で差別化
富士通、大規模データセンター向けサーバ新製品を発表
2010/03/17
富士通は3月17日、インテルの最新サーバCPU「インテルXeonプロセッサー5600番台」を搭載したサーバの新製品群を発表した。ほとんどは従来製品に最新CPUを搭載したものだが、今回新たにスケールアウト型データセンター向けの新製品が加わった。
新製品「PRIMERGY CX1000」は1ラックに38台の薄型ラックマウントサーバ(各2 CPUソケット)を収めたもの。個々のサーバ機における冷却ファンを取り払い、ラック上面に大型ファンを設置して、前面吸気/上面排気を実現している点が最大の特徴。
各サーバに搭載すると300個以上に上る場合もあるファンの数を大型ファン2個に集約することで、ファンの消費電力を削減するとともに冷却効率を高めた。排気は上面から行うため、データセンターにおけるホットアイル(暖気用通路)は不要になる。ラック同士を背中合わせで密着して設置し、設置密度を高めることも可能になった。
なお、サーバ機のケーブリングやアクセスはすべて前面から行えるようにして、保守性を高めている。
CX1000では、構造を大幅に簡略化している。冷却ファンを省略したほか、オプションカードスロットは1スロットに限定。ラックのサイドレールも省略した。これらは軽量化に寄与しており、設置密度をさらに高めることを可能にしているという。
富士通では、総じて、装置自体の消費電力コストを同社最新製品「RX200 S5」に比べ約13%削減、データセンターにおける冷却コストを約13%削減、さらに設置面積を40%削減できるとしている。
CPUはXeon 5500番台および5600番台を搭載可能。価格は5500番台×2を搭載したサーバ38台を収めた1ラックが1480万円(税別)より。販売開始は3月17日。
富士通は同日、Xeon 5600番台を搭載したタワー型、ラックマウント型、ブレード型のサーバ新製品「PRIMERGY TX300 S6」「PRIMERGY RX300 S6」「PRIMERGY BX922 S2」をあわせて発表した。4月中旬に販売開始する。
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