通信とデバイスの水平分離に一石

日本通信、SIMフリー端末向けにSIMカード販売へ

2010/03/17

 日本通信は3月17日、SIMフリーのモバイル端末向けに、通信サービスとSIMカードだけをセットにしたパッケージ、「通信電池 b-mobileSIM」を4月5日に発売すると発表した。NTTドコモの3Gネットワークに対応し、Android端末などSIMロックがかかっていないモバイル端末で使うことができる。

 通信電池 b-MobileSIMはシリーズで展開する製品で、第1弾は上下300kbps超の3Gネットワーク使い放題の「b-mobileSIM U300」。SIMカードと通信料金込みで1年間2万9800円。月額換算2483円と、一般的な定額通信料金よりも安いという。1年パッケージのほか、6カ月パッケージ(1万4900円)、1カ月パッケージ(2980円)の3種類を、同社オンラインショップで販売する。

 同社は2009年7月に、グーグルが日本の開発者向けに提供したAndroid端末用として同様のSIMパッケージを販売していたが、今回の製品は特定の利用者を想定したものではなく、一般消費者に向けての販売となるという。

 同社は国内に存在するSIMロックフリー端末の台数を20万台と推計しているものの、こうしたパッケージ提供を通してSIMフリー端末の日本市場端末が加速すると見ているという。今後、電子書籍リーダーなど通信機能搭載デバイスの市場において、こうしたSIMカードパッケージは重要な役割を果たすことになるかもしれない。

 日本通信 代表取締役社長三田聖二氏はプレスリリースの中で、「次世代インターネットを実現するオープンなモバイル環境構築においては、総務省のリーダーシップのもと、日本は世界をリードしています。しかしながら、SIMロック問題により、日本及び海外のメーカーは日本市場に入りにくい状況が続いていました。SIMパッケージ発売により、様々なメーカーが製品を市場投入し、そうすることで日本のお客様は、先進の次世代インターネット製品を、世界最高の3Gネットワークで自由に利用できるようになる、このような環境づくりを、日本通信はさらに推進してまいります」と述べている。

(@IT 西村賢)

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