仮想化とトレーサにフォーカスしたミニサミットも実施
フィードバック大歓迎、「LinuxCon Japan」の詳細を説明
2010/08/05
The Linux Foundationは、9月27日から29日にかけて東京・六本木で開催予定のカンファレンス「LinuxCon Japan / Tokyo 2010」に関する説明会を8月5日に開催した。
LinuxCon Japan / Tokyo 2010は、Linuxおよびオープンソースソフトウェアの開発者やユーザーを対象としたカンファレンスだ。すでにプログラムが公開されており、基調講演にはLinux関連の情報を提供するニュースサイト「LWN.net」のジョナサン・コーベット(Jon Corbet)氏のほか、IBMで長らくLinux/オープンソース事業に携わってきたダン・フライ(Dan Frye)氏、Googleのクリス・ディボーナ(Chris DiBona)氏らが登壇する予定だ。国内外合わせて500人程度の参加を見込んでいるという。
The Linux Foundation ジャパンディレクタの福安徳晃氏によると、昨年の「Japan Linux Symposium」がLinuxカーネルそのものにフォーカスしていたのに対し、LinuxCon Japan / Tokyo 2010は、PostgreSQLやコンプライアンスに関するセッションが含まれるなど、より幅広い層に向けた内容となっている。
もう1つの特徴は、注目の技術を集中的に取り上げる「ミニサミット」を設けることだ。「仮想化」ミニサミットでは、KVMを使ったクラウドやサーバ集約に関連した議論を行うほか、ネットワーク/ストレージの仮想化にも言及する。もう1つの「トレーサ」ミニサミットでは、SystemTapやftrace、perf、LTTngといった主要なトレーサのメンテナ、開発者が登壇し、フォーマットや機能の共通化にまで踏み込んで議論を行い、今後のトレーサのあり方について意見を交わす予定という。最後には2つのミニサミットの登壇者が合流し、仮想化環境におけるトレーサを用いた動作監視について議論する予定だ。
The Linux Foundationのテクニカルコンサルタント、杉田由美子氏によると、カンファレンスで得られた意見、特にユーザーから吸い上げた意見については、11月に開催予定のLinux Kernel Summitの場にフィードバックしていくという。
なおThe Linux Foundationは8月3日に、日本語ポータルサイト「Linux.com Japan」をオープンしている。米国のLinux.comが主にシステムアドミニストレータを対象としているのに対し、日本語版は、開発者からユーザーに至るまで、Linuxやオープンソースに関心を持つ人すべてをターゲットに情報を提供していく方針だ。今後、LinuxConに向けた特集記事やコラムといったコンテンツの充実を図るほか、SNSやフォーラムといったユーザーどうしの情報交換の場を設ける計画という。
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