引き続きIPv6サポートを強化

「セキュアかつ透過的にIPv6を利用」、ブルーコート

2010/10/07

 ブルーコートシステムズは10月7日、同社のIPv6への取り組みに関する説明会を開催した。同社は2月に、WAN高速化アプライアンス「Proxy SGシリーズ」のIPv6対応を発表しているが、そのサポートの範囲をさらに広げ、深めていく方針だ。

 IPv4からIPv6への移行期を支援するために、トンネリングやNAT-PT、アプリケーションレイヤゲートウェイ(ALG)などいくつかの技術が提案されている。しかしそれでも、Webアプリケーションを改修しないとデータを適切に処理できなかったり、ソフトウェアのアップデートが必要だったりと、既存のシステムに何らかの手を加えねばならない。これに対しProxy SGシリーズは、文字通りIPv4とIPv6の「プロキシ」として動作するため、「透過的に利用できる」(米ブルーコートのチーフサイエンティスト兼シニアテクノロジスト、チン・リ氏)。

 「IPv4とIPv6の円滑な共存を可能にし、移行を支援する。アドレス変換技術を用いないのでネットワークが複雑にならず、管理がたやすいうえ、安全だ」(リ氏)。

 リ氏は特に、セキュリティ面が優れていると説明した。「ほかの移行技術はSSLなどはサポートしていない」(同氏)。Proxy SGでは暗号化技術を使っていても透過的にIPv6を利用できるほか、認証やポリシーに基づく制御によって、Web上の脅威や情報漏えいなどのリスクを検出できるという。

 もう1つの特徴は、動的に生成されるコンテンツへの対応だ。「スタティックなコンテンツならば、いわゆるリバースプロキシ的に動作すればこと足りるが、複数のリソースからコンテンツを集約し、組み合わせて表示するダイナミックなコンテンツでは話がややこしくなる。コンテンツ本体はIPv6に対応していても、広告は対応していないということもあり得る」(リ氏)。Proxy SGではこういった環境へも対応し、ダイナミックに変換を行う仕組みを提供しているが「まだ完全ではなく、80%程度の出来」(同氏)。これを100%にするべく開発を進めていくという。

(@IT 高橋睦美)

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