新CPUやサーバ、ストレージ、OSを発表

旧サンのシステム製品はソフトと「トゥギャザー」な関係に、オラクル

2010/10/20

 日本オラクルは10月19日、旧サン・マイクロシステムズのハードウェアを中心としたシステム製品に関するロードマップと新製品を説明した。米オラクルは、サン買収手続き完了直後のスローガン(タグライン)である「Software. Hardware. Complete.」を、「Hardware and Software Engineered to Work Together」に代えたという。「オラクルのソフトウェアを最大限に活用するハードウェア、そしてハードウェアを最大限に活用するソフトウェアという意味」(日本オラクル 専務執行役員 システム事業統括 大塚俊彦氏)。新しいスローガンでは「自己完結色」が弱まったようにも響くが、ソフトとハードの統合度を高め、両者を併用するメリットを打ち出していくことに変わりはない。今回発表の新製品の一部にも、オラクルのソフトウェアを利用する場合に生きる機能が搭載されている。

 新製品は、新SPARCチップの「SPARC T3プロセッサー」、これを搭載したサーバ機の「SPARC T3サーバー」、ストレージの「Sun ZFS Storage Appliance」。併せてSPARCサーバおよびSolarisに関するロードマップも説明した。

 SPARCは、「SPARC64」「UltraSPARC」の名称が消え、それぞれ「SPARC Mシリーズ」「SPARC Tシリーズ」と呼ばれることになった。今回発表されたのは8コア/64スレッドおよび16コア/128スレッドの「SPARC T3」。最大コア数、最大スレッド数はどちらも前世代のT2に比べて2倍となった。オラクルでは他社の競合製品に比べ、圧倒的に多いスレッド数をSPARC Tシリーズの差別化ポイントとしている。単にCPUのクロック数が高くても、その能力は遊んでしまいがちで、多数のスレッドとこれを活用するアプリケーションがあってこそ、コストパフォーマンスを向上できるというのがオラクルの言い分だ。今回のSPARC T3では、10Gbpsイーサネットコントローラとともに、暗号化処理を実行するコプロセッサを統合した。データベース暗号化処理のパフォーマンスとCPUオーバーヘッドが、ソフトウェア処理に比べて大幅に向上することをアピールしている。

oraclesystem01.jpg SPARCチップはサーバ機とともに、2年ごとに2倍の性能向上を目指す

 SPARC T3プロセッサを搭載したサーバ機の新製品は「SPARC T3サーバー」と名付けられた。具体的には、ブレード型サーバ1機種(16コア)とラックマウント型サーバ3機種(16/32/64コア)だ。管理面では「Oracle Enterprise Manager」で、サーバ、ストレージからアプリケーションまでを管理できるようになっている。

oraclesystem02.jpg 新サーバはシステムとして最大512スレッドを提供

 ZFSベースのNAS/ブロックアクセス両用のストレージ製品シリーズ「Sun ZFS Storage Appliance」では、拡張性を高めた4機種を発表。最上位機種の「Sun ZFS Storage 7720」では現在、最大720TBの容量を実現可能。SSDとハードディスクドライブを併用し、独自アルゴリズムによる設定不要な階層型データ管理機能を搭載。取得数に制限のないスナップショット機能や複製機能、シンプロビジョニングなどの機能がすべて製品価格に含まれているのは従来と同様だ。

oraclesolaris03.jpg Solaris OSのロードマップ。表現は抽象的だが、継続的な進化を強調する

 OSでは、「Oracle Solaris 11」を2011年に提供予定。これに先立ち、「Solaris 11 Express」という先行版を2010年中にリリースするという。「Oracle Exadata Database Machine X2-8」および「Oracle Exalogic Elastic Cloud」もこのSolaris 11 Expressを搭載するという。新機能の詳細は明らかではないが、1000のスレッドに対応、テラバイト級のメモリをサポート、サーバ/ストレージ/ネットワークの完全仮想化が可能、重複排除機能の統合、rootをrole化、read only rootを設定可能、といった機能がうたわれている。

(@IT 三木泉)

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