課題はむしろ2011年後半のAPNICでの枯渇後、「おかわり」は不可に
続報:IPv4、IANAの中央在庫がとうとう枯渇
2011/02/01
IANA(Internet Assigned Numbers Authority)は現地時間の1月31日(日本時間の2月1日未明)、自由に割り当て可能なIPv4アドレスとして最後に2つ残っていた/8ブロックをAPNICに割り当てた。これにともない、IPv4アドレスの中央在庫が実質的に枯渇したことになる。
各地域のIPアドレスの登録、管理を行うRIR(Regional Internet Registry)では、IANAから割り当てを受けたIPv4アドレスを、国別インターネットレジストリやISPに割り当てている。まだしばらくは、これらRIRが保有するIPv4在庫が残っているため、サービスの現場でいますぐIPv4の新規割り当てが不可能になるわけではない。
だが、インターネット利用者やネットワーク対応端末の増加によって、IPv4アドレスの枯渇は時間の問題と見られている。日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は「アジア・太平洋地域では、2011年後半には在庫が枯渇すると予測されている」と指摘。この予測を踏まえ、IPv4アドレスの新規分配を受けられなくなることを前提とした準備、対応を進めるよう推奨している。
なおIANAはまだ5つの/8ブロックを保有しているが、これらは事前の取り決めで、各地域でIPアドレスの割り当て、登録を管理しているRIPにそれぞれ割り振られることになっている。
(1日15時30分追記) IPv4アドレスの中央在庫の枯渇を踏まえてJPNICは、「日本にとって最大の関心事は、今年後半に起こることが予測されるアジア太平洋地域の在庫の枯渇である」とコメントした。
「これが到来すると、JPNICからネットワーク関連事業者へのIPv4アドレスの割り振りは、原則として、ポリシーで定められた最低限の数(1事業者につき1024アドレス)しかできなくなる」(JPNIC)。こうなるとネットワーク関連事業者は、IPv4アドレスではそれ以上顧客を増やすことができなくなるし、IPv6のみで接続されるホストへの対応も迫られる。JPNICでは改めて、「IPv6への対応といった準備をぜひ進めてほしい」と述べている。
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