ネットで提出論文を公開して審議

論文審査で合否、PHP試験最上位「ウィザード」

2011/02/07

 PHP技術者認定機構は2月7日、これまで発表済みだった初級試験と上級試験に加えて、最上位となる「PHP技術者認定ウィザード」の資格概要を発表した。発表済みの初級、上級試験では市販書籍を教科書とするなど、従来のIT関連資格試験にない取り組みをしていたが(参考記事:PHP試験が秋に開始、オライリー本が教科書)、PHP技術者認定ウィザードでは、1500文字以上の論文を提出。これを公開審議することで合否を決定する、これまでにない試験方式となる見込みだ。論文にはソースコードや図、グラフなどを含めることもできる。

php01.png PHP技術者認定機構のWebサイト

 PHP技術者認定ウィザードの受験資格は、選択式問題に回答するコンピュータベースの試験であるPHP技術者認定上級試験に合格していること。まず、セキュリティ、パフォーマンス、フレームワーク、インターナルのカテゴリから1つを選択してペーパー試験を受験し、これで7割以上の正答率となることも必須だ。

 ペーパー試験に合格した場合、提出論文は匿名で運営組織のWebサイト上に掲載される。その後、1カ月の閲覧期間中に、諮問委員会もしくは上級試験合格者から、提出論文に対する不承認意見を募る。この不承認意見のうち、その妥当性を理事会が認めたものが3つ以下の場合に合格となる。認定された論文は、ハンドルネームか本名で公開となる。希望した場合には、所属社名も公開可能。

 公開論文の審議という方式を採用したウィザード試験の狙いとして、運用の低コスト化を図ると同時に、技術的な洞察に富む論文が広く公開され、議論されることで、OSS開発者全体に対する貢献となることがあるという。こうした狙いから、ウィザード試験の受験料は無料となっている。

 ウィザード試験の初回のペーパー試験は2012年9月、PHPカンファレンスの夜を予定している。

 なお、初級・上級試験についても開始時期が決定し、初級は2011年4月から、上級は2011年9月からスタートする。全国にあるプロメトリックの試験会場で受験できる。

関連リンク

(@IT 西村賢)

情報をお寄せください:

Coding Edge フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

キャリアアップ

- PR -

注目のテーマ

ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

YouTube広告の実店舗売り上げへの貢献を計測 インテージが「Sales Impact Scope」を提供開始
インテージがYouTube出稿による小売店販売への広告効果を計測するサービスを提供開始した...

2025年のデジタル広告業界の展望 日本のマーケターの優先メディアと課題は?
IASは、2025年におけるデジタル広告業界の主要なトレンドについて掘り下げたレポート「Th...

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年1月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。