サイボウズ、ソフトイーサなど従業員との連絡手段に

情報共有ツールやWeb会議システムなど無償提供の動き

2011/03/14

 東北地方太平洋沖地震の復興支援として、連絡/情報共有ツールやWeb会議ツールを無償で提供する動きが広まっている。首都圏では輪番停電の影響で交通網が大きな影響を受けているが、それを踏まえ、在宅勤務を余儀なくされている人々へVPN接続ツールを臨時に無償提供する動きもある。

 日本IBMは、Webブラウザで利用できるコラボレーションツール「LotusLive」を3カ月間無償で提供する。対象は、災害救助法適用地域で情報共有やメール機能を必要とする地方公共団体や非営利団体。同社の「東北地方太平洋沖地震対策 LotusLive無償提供プログラム受付窓口」(sbcloud@jp.ibm.com)にメールで申し込む。無償提供期間は3月14日から7月31日まで。

 Web会議室サービスを提供しているブイキューブは、東北地方太平洋沖地震で被災した地域に本社、支店を持つ企業を対象に、Web会議室を無償で利用できるサービスを開始した。対象は、被災地域に本社および支店がある企業で、期間は4月30日まで。メール(vsupport@vcube.co.jp)で申し込みを受け付ける。また、被災地以外の企業にも、計画停電/交通機関運行制限対応支援としてWeb会議室サービスを、初期導入費用無償、利用料金を半額で提供する。

 同様にエイネットもWeb/テレビ会議システム「FreshVoice」を、インスティンクトはASP型Web会議サービス「BizNuri ASP/SaaS」を無償提供することを発表している。

自宅待機者を支援

 サイボウズは、元々無料で利用できるSaaS型のコラボレーションツール「サイボウズLive」の使い方をWeb上(http://magazine.cybozulive.com/)で紹介し、「災害の影響で自宅待機や在宅勤務されている方との連絡ツールとして」の活用を呼びかけている。サイボウズLiveはグループ単位で掲示板やメッセージ機能を利用できるツールで、PCや携帯電話から利用できる。

 ソフトイーサは、社内ネットワークなどに置いたWindows PCにリモートからアクセスできる「PacketiX Desktop VPN オンラインサービス」を臨時に無償で提供する。PacketiX Desktop VPNオンラインサービスは、「Desktop VPN クライアント」がインストールされた手元のPCから、「Desktop VPN サーバー」がインストールされたWindows PCに対するSSL VPN接続を可能にするサービス。いったんサーバーをインストールしておけば、自宅や避難所からインターネットを介してリモートのPCにアクセスできる。通常は月額950円の有償サービスとして提供しているが、これを臨時にユーザー登録などなしに無償で提供する。無償提供期間は1〜2カ月をめどとしている。

(@IT 高橋睦美)

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