基幹業務バッチ用で、ウルシステムが開発
Hadoopフレームワーク「Asakusa」がOSSで公開
2011/03/31
ウルシステムズは3月31日、基幹業務システムのバッチを高速処理するためのフレームワーク「Asakusa Framework」の正式版をオープンソースとして公開した(発表文、GitHubのレポジトリ)。Hadoop上に基幹バッチシステムに必要な開発環境・実行環境・運用環境を実装したもの。HadoopはJavaベースのオープンソース分散処理技術として、すでに広く利用されている一方、業務処理への適用では、導入の難しさから利用が進んでいなかった。Asakusaを使うことで、Hadoopに詳しくないエンジニアでも簡単にシステム開発ができるという。
Asakusaは、MapReduceのDSLをコンパイルする「Ashigel Compiler」、Hadoopのデータフォーマットに合わせたデータモデルを生成するジェネレータ、統合テストスイートの3つのコンポーネントからなる。Ashigelは、ビジネスワークフローDSL、ロジック・フローDSL、データ操作DSLなどからなり、これらDSLを使って記述したコードが、MapReduceのプログラムにコンパイルされる。モデルジェネレータは、RDBMSのスキーマを入力として、HadoopのI/Oクラスと、対応するテストコードを生成する。テストスイートも統合されているという。
ウルシステムズでは、Asakusaを利用することで、従来4時間かかっていたバッチ処理が数分で完了した実績もあるとしている。
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