東京リージョンでは2番目のデータセンター
Amazon Web Services、“専用サーバ”サービスを提供開始
2011/04/01
毎週のように新サービスや新機能を発表するAmazon Web Services(AWS)。3月の最終週にはサーバ占用オプションと、日本における2番目のAvailability Zoneの提供開始を明らかにした。
AWSが3月27日(米国時間)に発表した「Dedicated Instance」は、Amazon EC2で物理サーバを占用できるオプションサービスだ。現時点では、Amazon virtual Private Cloud(VPC)を提供している「US East」「EU West」の2リージョンで利用可能だ。
サーバの占用といっても、物理サーバのレンタルではない。自分のAmazon EC2インスタンス(仮想マシン)が、ほかのユーザー(テナント)のEC2インスタンスとは別の物理マシン上で動作することが保証されるというオプションだ。従って、Dedicated Instanceにも、通常のAmazon EC2と同様、インスタンスのサイズに応じた料金が設定されていて、さらに占用にかかわる追加料金が設定されている。Amazon VPCにおけるユーザー間の分離を強化したサービスとして位置づけられ、Dedicated Instanceは自分のVPC内で起動することになる。
具体的には、自分のVPCに「dedicated」属性を設定することで、その中で動くEC2インスタンスすべてをDedicated Instanceとすることが可能。また、RunInstanceの際にdedicated属性を指定すれば、インスタンスごとに、Dedicated Instanceとして運用できる。
Dedicated Instancesは、1物理サーバに1インスタンスを保証するサービスではない。他のユーザーのインスタンスと同居することはないが、同じくDedicated Instancesの対象としている自分のインスタンスとは同居する可能性がある。逆に、自分のDedicated Instanceは、できればすべて同じ物理サーバ上で動かしたいというユーザーもいるだろうが、これも保証されない。保証されるのは、自分のDedicated Instanceが他のユーザーと同じ物理サーバ上で動くことはないということだ。AWSの英語ブログによると、ハードウェア障害の影響をできるだけ抑えるため、同一ユーザーのDedicated Instanceをできるだけ複数の物理サーバに分散するようにしている。
Dedicated Instanceの料金体系がおもしろい。まず、Dedicated Instanceの対象となるEC2インスタンスには、通常のEC2インスタンスよりも少々高い時間当たり料金が設定されている。これに加えて、Dedicated Instanceの基本料金ともいうべき料金が設定されている。Dedicated Instanceを1インスタンスでも動かすと、リージョンごとに1時間当たり10ドルがチャージされる。すなわちこれは、小規模の利用では非常に高価なサービスだ。しかし。Dedicated Instanceを例えば1000インスタンスといった規模で運用するなら、非常に安いサービスということになるはずだ。
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