基本性能強化、省電力性に配慮

デル、最新Xeon E3採用のエントリサーバ

2011/04/22

 Xeon E7と同時に廉価版サーバCPUとして登場したXeon E3。デルは4月21日、これを採用した「Dell PowerEdge」の1ソケット・エントリサーバ2機種を販売開始したと発表した。新製品は、同社のエントリサーバ「T110」「R210」のリフレッシュ版である「T110II」「T210II」で、最新CPUを採用し、サーバとしての基本性能を高めた。

dell01.jpg 新たなエントリ・タワーサーバ「T110II」

 タワー型のT110IIは最小構成価格8万7150円。CPUはXeon E3-1200、Corei3-2100を選択できる。T110と比較すると、メインメモリ用のDIMMスロット数は4で不変だが、8MBのメモリモジュールが使えるようになったため、32GBを搭載できるようになった。ハードディスクは3.5インチへの対応に加え、2.5インチのSAS/SATAを最大6基搭載可能。SSDにも対応している。電源装置は80PLUS認定を取得。さらにLV DIMMのサポートなど、電力効率を改善している。部署のファイルサーバやストアコンピュータなどとして使えるよう、動作音を抑えている。管理機能はBMC、IPMI 2.0と最低限に抑えている。

 一方、最小構成価格11万3610円のR210IIは、ラックマウント型ながら、奥行40cmと小型サイズになっている。これは、米国ではAV機器用のラックにも入れられることを想定しているのだという。RoHS 2.0認定を取得。電源装置は80PLUSのBronzeをとっている。前機種のR210は、3.5/2.5インチのHDDを2基搭載可能だったが、R210IIでは2.5インチを4基搭載できるようになった。こちらもCPUはXeon E3-1200、Corei3-2100を選択可能。メインメモリは32GBまで搭載できる。

 R210IIは、デルの上位機種に搭載されている遠隔管理機能iDRACに対応している。デルはこのiDRACが、節電や計画停電への対応に大きく貢献すると説明した。

 iDRAC Enterpriseでは、遠隔操作をBIOSレベルから行える。すなわち、BIOS設定やファームウェアの更新も可能。ファームウェアはFTPで複数のサーバを対象に一括更新することができる。もちろんサーバのリブートや起動の確認も遠隔でできる。トラブルシューティングについても、サーバの障害であれば、遠隔で診断し、対処できる。サーバのコンソール画面を、1クリックで起動可能だ。

 面白い機能としては、遠隔的に特定サーバのLCDを点滅できる機能がある。これにより、データセンターにいる作業担当者に、作業対象を遠隔的に指示することが可能だ。

(@IT 三木泉)

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