必要な電力とのギャップを可視化するエネルギー監視システム
電力消費の見える化と最適化を実現、ジューレックス
2011/05/30
米JouleXとその日本法人であるジューレックスは5月25日、企業向けの総合エネルギー管理システム「JouleX Energy Manager(JEM)」の販売を開始した。
JEMは、PCやサーバ、ネットワーク機器やプリンタといったIT機器に加え、ビル設備などと連携して電力消費状況を把握できるソフトウェア製品だ。「Cisco EnergyWise」をはじめ、既存のネットワーク管理ツールやシステム管理ツール、ビルオートメーションシステムと連携し、情報を収集してWebベースのポータルに表示する。このため、監視対象機器にエージェントソフトウェアなどをインストールする必要はない。
JEMは、OSやCPU、システム管理ツールから収集する実測値に加え、同社独自のアルゴリズムに基づいて算出する値やカタログスペックを基に、電力消費量を算出する。このため、省電力機能などをサポートしていない旧式のプリンタなどでも、概算値を把握できるという。
特徴は、電力消費量を可視化するだけでなく、必要な電力とのギャップも可視化し、状況に応じて調節することだ。「エンタープライズ全体の状況がどうなっているか分からず、問題が分からないことが問題」(ジューレックス代表取締役社長 林界宏氏)。JEMでは、企業全体にまたがって電力消費量をレポートし可視化するとともに、ピーク時などには、「CPU稼働率を操作性に影響のない程度に下げたり、バッテリーモードに変更するなどして、電力の最適化を図る」(林氏)。この結果、負荷の最適化とともに、電力コストの削減が可能という。
JEMはWindowsプラットフォーム上で動作し、価格は、監視対象デバイスが1000台の場合で年額500万円程度から。ラックホールディングスグループが国内販売代理店となる。なお、米JouleXのCEO、トム・ヌーナン氏は、IBMの参加に入った米インターネット セキュリティ システムズのCEOを、林氏はその日本法人の社長を務めていた。
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