柔軟なハイブリッドクラウドのプラットフォームを提供

「ネットワークもクラウドも」、KVHが戦略説明会

2011/06/29

 KVHは6月29日、ネットワークとクラウドという2つのサービスを統合して提供する「情報デリバリー・プラットフォーム」戦略に関する説明会を開催した。

 同社は、米フィデリティ投信グループが設立した通信事業者だ。東京、大阪など日本国内の拠点に加え、香港やシンガポール、上海などアジア各国や北米、ヨーロッパに拠点を展開しており、特に金融機関の顧客が多い。

 2011年2月には、千葉・印西市に、免震設計で4000平方メートルの面積を持つ東京第二データセンターを設立した。1平方メートル当たり平均1800ワットという豊富な電源容量を用意しつつ、グリーン化も進めており、平均PUEは1.5以下という。

 また、専用サーバや仮想サーバ「KVH VPS」を提供するIaaSサービス「KVH IaaS」と、それをポータルサイトを介して容易に導入、設定できる「KVH Cloud Galaxy」も開始した。KVH Cloud Galaxyのバックエンドでは、ハイパーバイザーやネットワーク、ストレージ、ファイアウォールなどのリソースの設定、プロビジョニング作業を自動化する、KVH独自のツールが動作しており、テンプレートを選択するだけで迅速に利用できる。

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 KVHのCEO、リチャード・ウォーリー氏は、ネットワーク接続とクラウドサービスの双方を統合した形で提供することで、差別化を図りたいと述べた。インターネット接続だけでなく、メトロ網やMPLS接続で構成した低遅延ネットワークの上で、コンピューティングリソースやセキュリティ、アプリケーションといったさまざまなサービスを展開し、「情報デリバリー・プラットフォーム」を提供したいという。

 「クラウド事業者はネットワークの経験が豊富ではないし、通信事業者は規模が大きく、クラウドとネットワークのサービスがサイロ状にばらばらに提供されている。ネットワークにクラウドという新しいキャパシティを追加して提供できる企業は、ほかにはないと思う」(同氏)。

 IaaSサービスについては、スケールメリットを生かした低価格なパブリッククラウドサービスの勢いが目立つ。しかし、KVHのシステム&テクノロジー本部 サービス・ストラテジー&デザイン部部長、近藤孝至氏は、「インターネットへの接続だけでなく、専用線接続もともに提供できること、この結果としてプライベートクラウドとのハイブリッド構成が容易なことが特徴だ」と説明した。

 「例えば、データベースは自社で管理しながら、フロントのWebサーバはクラウドで安価に運用したいといった、柔軟な構成に対応できる」(近藤氏)。VLANの多段構成も可能で、汎用的なサービスでは対応が困難なシステム構成もクラウド状で実現できるという。

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(@IT 高橋睦美)

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