内部バスにInfiniBandを採用

日本IBM、性能を強化したXIVの新世代製品を発表

2011/07/21

 日本IBMは7月20日、同社のハイエンド・ストレージ「IBM XIV Storage System」で、性能を大幅に強化した新世代製品「IBM XIV Storage System Gen3」を発表した。出荷開始は9月8日の予定。

 XIVはグリッド型の内部アーキテクチャを持ち、仮想化と自動化を特徴とするブロックストレージ。コントローラを備えたモジュールを複数相互接続し、データを分散配置することで、容量と性能を拡張できる。今回の性能向上ポイントは、製品のさまざまな点に及んでいる。

 グリッド構成を担う内部バスは、これまでのイーサネットを、20Gbps InfiniBandのデュアル接続に変更し、帯域幅を拡大した。最大キャッシュ容量は、これまでの240GBから360GBに増加した。

ibm01.jpg 製品のさまざまなポイントで性能を強化

 外部接続インターフェイスは、ファイバチャネルを4Gbpsから8Gbpsに移行した(最大ポート数は不変の24)。また、iSCSIポートは従来の最大8ポートから、最大22ポートに増加した(帯域幅は不変の1Gbps)。

ibm02.jpg IBM XIV Storage System Gen 3

 ディスクはこれまでSATA(1TB/2TB)を使っていたが、新製品ではSAS(2TB)を採用。ドライブの回転数はこれまでどおり7200rpm。XIVはグリッド構成をとることで、低回転数ドライブを使いながら高い性能を出せることを特徴としている。また、低回転数の大容量ドライブ採用によって消費電力を削減できる。実効容量は161TBで、これまでと不変。2012年上半期には、SSDの採用を発表の予定という。

 システムソフトウェアに標準で含まれるおもな機能としては、差分スナップショット、書き込み可能Snapshot レプリケーション、ディザスタ・リカバリ、シン・プロビジョニング、集中管理ツール、QoS制御、Active DirectoryとLDAP認証のサポート、MPIOによるマルチパスのサポートイベント管理/アラート、VMware vSphereサポート(SRM、VAAI)などがある。管理ツールでは、複数拠点に設置された最大64台の同製品を一元的に管理できるようになった。

 最小構成価格は1億2155万3000円(税別)。7月20日に、日本IBMおよび日本IBMのビジネスパートナーが販売を開始した。

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(@IT 三木泉)

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