主にITアウトソーシングサービスのユーザー向けか

日本IBM、仮想化を生かしたファイルストレージ運用代行サービス

2011/12/06

 日本IBMは12月6日、企業向けの新たなクラウドファイルストレージ運用代行サービス、「IBM Smart Business Cloud ストレージ・マネジメント・サービス」(SMS)を発表した。これはIBMが世界で展開するサービス。日本IBMでは国内のデータセンターでNASの運用を行う。おもに同社のITアウトソーシングサービスユーザー向けといえる。

 SMSは、IBMのデータセンターでNASを運用し、従量課金で提供するサービス。同社のストレージ仮想化製品「IBM SANボリューム・コントローラー」を使い、単一の物理ストレージインフラを複数のユーザー企業が共用できるようにして、サービスの柔軟性向上と、低価格化を図っている。最短1週間で用意・変更でき、100GB単位での容量追加が可能という。同サービスは1カ月単位で利用できる。

 SMSにはNFSでアクセスする。ユーザー企業はIBMのデータセンターと、専用線やVPNによる接続を行う必要がある。

 SMSはアクセス速度に応じて、「Tier1」「Tier2」「Tier3」の3グレードに分かれている。最も低価格なTier3は、データ容量課金が1カ月1GB10円と、かなり安い。しかし、これ以外に運用監視サービス料金などが掛かる。同社のITアウトソーシングサービスをすでに使っているユーザーなら、容量課金だけで済み、非常に安価だが、新規ユーザーにとってはこの監視サービス料金がハードルになる。日本IBMではSMSの料金を、「個別見積もり」と表現している。

 日本IBMは、このサービスを今年中に、まず同社のITアウトソーシングサービスの顧客に対して提供開始し、2012年4月には全面的な提供に移行する予定。

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(@IT 三木泉)

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