プライベートクラウドの運用プロセスを自動化
米マイクロソフト、System Center 2012を提供開始
2012/04/23
米マイクロソフトは4月17日(米国時間)、同日より開催したMicrosoft Management Summitで、システム管理製品「System Center 2012」の提供開始を発表した。同製品は管理対象および管理機能の包括性が大きな特徴。プライベートクラウド管理関連の機能を強化したほか、Windows Azureとのハイブリッドクラウド環境の管理も実現した。マイクロソフトは同時に、これまで「Windows Server “8”」と呼ばれてきた新サーバOSの正式名称が「Windows Server 2012」となり、今年中に提供開始予定であることも発表した。
System Center 2012は、従来別個に提供されてきたSystem Center製品群に新たな製品を追加し、これらを単一の製品にまとめている。これにより、ライセンス体系は大幅にシンプル化された。従来「Forefront Endpoint Protection」という製品として提供してきたクライアントセキュリティ機能も取り込んだため、サーバとクライアントをカバーする総合IT管理製品としての色彩が濃くなった。
System Center 2012にはOperations Manager(サーバ/アプリケーションの稼働/パフォーマンス監視)、Configuration Manager(クライアント管理)、Data Protection Manager(データバックアップ)、Service Manager(ITサービス管理)、Virtual Machine Manager(仮想化環境管理)、Endpoint Protection(クライアントセキュリティ)、Orchestrator(IT運用ワークフロー自動化)、App Controller(プライベート/パブリッククラウドの一括管理)が統合されている。
そして、全般的にこれらの機能間の連携の度合いを高め、機能それぞれの守備範囲をあまり意識せずにタスク指向の運用ができること、そして日常のプライベートクラウド運用に関わる作業の自動化を推し進めていること、の2点をマイクロソフトでは強調している。
System Center 2012のライセンスは、管理対象の数でカウントされるのが基本だ。管理サーバの数に応じたライセンスはない。
サーバ側では「Microsoft System Center 2012 Data Center」とMicrosoft System Center 2012 Standard」の2つのエディションが提供される。この2つには、機能上の違いはない。また2つともプロセッサベースのライセンス体系であり、1ライセンスで2物理プロセッサをカバーする。違いは、Standardの場合、この2物理プロセッサ上で管理対象となるOS環境(マイクロソフトではOperating System Environmentと呼んでいる)が2であるのに対し、Data Centerでは無制限となっていることだ。つまり大まかにいえば、Standardは物理サーバ環境、Data Centerは仮想サーバ環境を想定したライセンスといえる。
クライアント側は、機能の違いによって3種類のライセンスが提供される。「Configuration Manager Client Management License」(Configuration ManagerとVirtual Machine Managerのライセンス)、「Endpoint Management Subscription」(Endpoint Managementのライセンス)、そして「Client Management Suite Client Management License」(Service Manager、Operations Manager、Data Protection Manager、Orchestratorのライセンス)となっている。
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