米国東に次ぐ2番目の対応リージョン
Elastic Beanstalk、東京リージョンで利用可能に
2012/04/25
Amazon Web Servicesは4月24日、AWS Elastic Beanstalkが東京リージョンで提供開始されたことを発表した。これはJavaあるいはPHPのコードをAWSにアップロードするだけで、Webサービスの実行環境が整い、即座に稼働できるというサービス。これまで米国東リージョンのみで提供されていた。東京が2番目のElastic Beanstalk提供リージョンとなる。なお、現在のところこのサービスはベータ段階にある。
@ITでもこれまで複数の記事を通じて紹介してきたElastic Beanstalkは、基本的にIaaSであるAWS上で、PaaSを実現したサービスとも表現される。アプリケーションをデプロイする際に必要な、Amazon EC2/S3、Amazon SNS、Elastic Load Balancing、Auto Scalingなどのサービスの設定を、大幅に自動化する無償サービスだ。AWS Management Console上のElastic Beanstalkタブから、この自動化された環境の設定ができる。例えば、Auto Scalingの設定については、最少サーバ数と最多サーバ数を設定し、スケーリングの条件を選択・修正(CPU使用率80%をスケールアウトのしきい値とするなど)できる。CloudWatchによる稼働監視も、自動的に使えるようになる。
アプリケーションは、AWS Management Consoleでアップロードすることもできるし、AWS Toolkit for Eclipseを使い、Eclipseから直接デプロイすることもできる。Gitで直接プッシュすることも可能。
4月24日にElastic Beanstalkについて説明したアマゾンデータサービスジャパンの技術統括部長 玉川憲氏は、一般的なPaaSとの大きな違いとして、「ボンネットを開ける」こともできると話した。すなわち、Elastic Beanstalkで設定が自動化されている個々のサービスにアクセスして、直接制御することもできるという点だ。実行環境については完全おまかせスタイルのPaaSと異なり、必要に応じてユーザー自身がコントロールできることを差別化ポイントとしている。
また、便利な機能として、URLのスワッピングができることを説明した。テスト環境と本番環境でURLをスワップすれば、検証の終わったアプリケーションを、本番アプリケーションと入れ替えて即座にサービスを再開できる。ダウンタイムを最小限に抑えられるというメリットがある。
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