JSONのネイティブサポートやNoSQLライクな拡張も
「PostgreSQL 9.2」リリース、大幅な性能アップを実現
2012/09/11
オープンソースデータベースPostgreSQLの開発グループは9月10日、最新バージョン「PostgreSQL 9.2」のリリースを発表した。パフォーマンス、スケーラビリティ、柔軟性の大幅な向上を実現したとしている。
発表によると、PostgreSQL 9.2ではJSONをネイティブサポートし、インデックスやレプリケーションの機能を強化。64コアまでのリニアスケーラビリティ、Index-onlyスキャン、CPU消費電力削減などを実現した。
スケーラビリティの向上によって大型サーバのハードウェアリソースを効率的に活用できるようになり、ロック管理やIndex-onlyアクセスなどの性能改善では、データベースエンジンでさらに大量の処理を行うことが可能になった。
具体的には、最大で毎秒35万件のリードクエリ(従来の4倍強)、データウェアハウスクエリのIndex-onlyスキャン(同2〜20倍)、最大で毎秒1万4000件のデータ書き込み(同5倍)に対応している。
また、カスケーディング・レプリケーションが加わったことにより、水平方向の拡張性が強化された。
柔軟性の面ではJSONとRange Typesがサポートされ、クエリ結果はJSONのデータ形式で取得できるようになった。「PL/V8 Javascript」や「PL/Coffee」データベースプログラミング拡張機能を組み合わせると、PostgreSQLを「NoSQL」データベースのような形で利用することも可能だとしている。
Range Typesのサポートでは、カレンダーアプリや会計アプリなどの開発を支援。主要SQLデータベースでこの機能をサポートしているものはほかにないとしている。
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