Cloudnをベースに構築し負荷集中に対応
災害時の安否情報を横断的に検索、共同サイト「J-anpi」立ち上げ
2012/09/26
日本電信電話(NTT)と日本放送協会(NHK)、NTTレゾナントは9月26日、大規模災害時にさまざまな企業や団体が保有する個人の安否に関する情報を集約し、1カ所でまとめて検索できるWebサイト「J-anpi〜安否情報まとめて検索〜」を、10月1日から運営することを発表した。
2011年3月に発生した東日本大震災では、通信事業者がそれぞれ災害用伝言板を設置したほか、テレビや新聞社など報道機関もそれぞれ安否情報の収集、提供に取り組んだ。だが、利用者から見ると事業者ごとに検索をかける必要があり、情報収集に時間がかかることが課題だったという。
J-anpiはこれを踏まえ、複数の事業者にまたがって一括して検索を行える仕組みを提供する。携帯電話/PHS各社の災害用伝言板やNTT東西の災害用伝言板(web171)についてはすでに、「全社一括検索」による一括検索が可能となっていたが、J-anpiではさらに、報道機関や企業、団体が提供する安否情報についても登録、検索が可能となる。
利用者側は、Webサイトで氏名や電話番号を入力することで、協力各社が提供する情報をまとめて検索し、安否情報を確認できる。該当する候補が多数ある場合は、住所や年齢といった条件で絞り込みが可能だ。
企業や団体による情報登録は、CSVもしくはXML形式のファイルを手動でアップロードして行う。J-anpiの運営を担当するNTTレゾナントによると、APIを介したダイレクトな情報連携についても検討したが、まずは広く簡単に情報登録を実現することを優先し、この方式を採用したという。バックエンドでは、企業/団体から登録された情報をマージして検索する一方で、通信キャリア各社の災害用伝言板には検索の都度クエリを投げ、返ってきたHTMLをパースし、それぞれの情報をまとめて表示する仕組みだ。
なお、J-anpiのサーバは2拠点に分散して構築されており、NTTコミュニケーションズのクラウドサービス「Cloudn」のオートスケール機能を活用することで、負荷集中時にもレスポンスを維持するという。
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