AWS上のMySQLやOracleのI/Oパフォーマンス改善

Amazon RDSにも高性能ストレージオプション「Provisioned IOPS」

2012/09/27

 米Amazonは9月25日、Amazon Relational Database Service(RDS)向けの新しい高性能ストレージオプション「Amazon RDS Provisioned IOPS」を発表し、米国などで提供を開始した。

 Amazon RDSはMySQL、Oracle、SQL Serverのデータベースをクラウドで運用できるサービス。RDS Provisioned IOPSは高いI/O性能が求められるトランザクショナル(OLTP)データベースに最適化され、1Tバイトのストレージで最大1万IOPSのプロビジョンを提供する。

 まず第1段階として、AWS Management ConsoleかAmazon RDS APIを使って新しいデータベースインスタンスを作成する場合、MySQLとOracleのデータベースで100G〜1Tバイトのストレージに対応して1000〜1万IOPSのプロビジョンを提供。SQL Serverの場合は7000 IOPSが上限となる。

 さらに近い将来、MySQLとOracleの既存のデータベースインスタンスをProvisioned IOPSストレージに自動的に移行させる手段を提供する。既存のRDSデータベースをただちにProvisioned IOPSストレージに移行させたい場合は、既存のデータベースインスタンスからデータをエクスポートして、Provisioned IOPSストレージに対応した新しいデータベースインスタンスにインポートすることも可能。

 RDS Provisioned IOPSではMulti-AZ、Read Replicas、Amazon Virtual Private Cloud (VPC)といったRDS機能もすべて利用できる。まず米国東部(バージニア州北部)と西部(カリフォルニア州北部)およびEU西部(アイルランド)で提供を開始し、数カ月以内にほかの地域でも提供を開始する計画だという。

 なおAWSはこれに先立ち、NoSQLデータベースやモバイル/ストリーミングアプリケーション向けの「High I/O Instances for Amazon EC2」や、ストレージサービスの「Amazon Elastic Block Store(EBS)」向けの「Amazon EBS Provisioned IOPSボリューム」などを発表し、高IOPSを求める用途向けのオプションを充実させてきている。

(@IT 鈴木聖子)

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