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高性能検索サーバBizSearchが
埋もれたナレッジを発見し、共有資源に
〜NTTデータが取り組むナレッジマネジメント〜 |
NTTデータはナレッジマネジメントを導入し、全社をあげて情報共有と活用に取り組んでいる。このシステムに求められたのは、アバウトなキーワードから必要な情報を導き出せる検索機能だった。採用されたのは純国産検索サーバ「eAccela
BizSearch」だ。「知識経営」を推進するNTTデータのナレッジ活用に、数ある検索サーバの中からなぜBizSearchが選ばれたのか。
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ナレッジは社内のどこかにある……見付けられないだけだ |
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NTTデータ 情報戦略部
情報戦略担当課長代理
田中茂 氏 |
国内最大手のシステムインテグレータであるNTTデータは、顧客に対してナレッジマネジメント(KM)ソリューションを提供するだけでなく、自らも「知識経営」へ生まれ変わろうと積極的に取り組んできた。約4年のKMへの取り組みの末、2002年には社長直轄の情報戦略部を創設。営業力強化など、経営方針ごとに必要な知識源をマッピングした「ナレッジマップ」を作成し、どのような知識源が不足しているか、徹底して社内調査を行った。
そこで明らかになった課題は、自社商品の全社にまたがる情報共有が不十分、早いマーケットの変化に合わせた情報の更新が不十分であるという点だった。NTTデータ
情報戦略部 情報戦略担当課長代理 田中茂氏は「当社のシステム商品はほとんどが顧客ごとのカスタム商品であるため、部門を超えた商品情報の共有ができていなかった。本来はA社で構築したシステムの標準的な部分は、同業種のB社にも活用できるはず。商品情報を部門間で共有できれば、より早くソリューションを顧客に提供できると考えた」と話す。
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BizSearchに決めた理由:
ナレッジに必ずたどり着ける絞込み機能 「アソシエーツナビ」 |
NTTデータには従来、紙ベースの商品ハンドブックはあったが、情報更新の頻度が少なく、最新情報を共有するのは難しかった。そこで2003年11月、関連会社のNTTデータナレッジが開発販売するKMサーバ製品「Knowledgeserver」を核とした「商品情報提供システム」を立ち上げた。Knowledgeserverは、ワークフロー管理の中から、人の頭の中に埋もれている「暗黙知」を情報として表出させる独特の機能を持ち、KMサーバとして評価の高い製品だ。
商品情報提供システムには、NTTデータが持つ社内で共有すべき300弱の商品情報が登録されている。また商品に関連する「初期提案書」「競合比較情報」「導入事例」「価格体系表」などを添付ファイルとして保存しており、約7700名の全社員がイントラネットからアクセスできる(図2参照)。
そして同システムには、検索サーバとしてアクセラテクノロジの「eAccela BizSearch」を採用している。Knowledgeserverに標準装備されている検索機能を使わず、あえて外付けでBizSearchを選んだ理由は何か。
開発に当たって重要視されたのが検索機能、特に膨大な商品情報の中から、あいまいなキーワードで目的とする情報にたどりつける自然語での検索だった。システム開発に利用される商品は、コンシューマ商品のように簡潔で覚えやすいネーミングではない場合が多い。辞書に単語を登録する方式の検索サーバだと、検索したい商品名を正確に入力しなければヒットしないのだ。商品名を正確にタイプできるのは、自分の所属する部門の商品だけとなれば、部門を超えたナレッジ活用という大前提が成立しない。そこで、複数の検索サーバを徹底的に検証した結果、効率的な検索を支援するBizSearch独自の「アソシエーツナビ機能」(技術用語解説参照)が「頭1つ抜けていた」(田中氏)という。
特にBizSearchのしぼり込み検索を支援する機能が評価された。これは最初の検索キーワードで抽出したドキュメントの中で、多く登場する関連キーワードのランキングを自動生成するものだ(図1を参照)。利用者はその関連キーワードを参考にして次々としぼり込み検索を行うことで、漠としたイメージを基にナレッジをどんどん集約し、具象化できる。
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図1 BizSearchの「しぼり込み検索」
「バイオ」というキーワードにヒットした316件の文書の中で、多く登場する上位20語が画面中央に表示されている(画面をクリックすると全体を表示します。
「しぼり込み画面へ」に進んだ画像はここをクリックすると表示します)。
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NTTデータ ビジネス開発事業本部 システム方式技術ビジネスユニット 第4システム方式技術担当
吉田広信 氏 |
開発を指揮したNTTデータ ビジネス開発事業本部 システム方式技術ビジネスユニット 第4システム方式技術担当 吉田広信氏は、BizSearchの魅力をこうも指摘する。「大量データでも高速に検索できるスケーラビリティが他社製品より優れていた。評価テストでは数十Gbytesのデータも1秒で検索でき、これならデータ量がどれだけ増えても大丈夫だと判断した」。
さらにBizSearchは、膨大な情報を最適にインデックス化する「N-gram方式」と「検索フィールド」と呼ぶ2つの機能を持ち(技術用語解説参照)、ドキュメントに追加された直後の最新データも含めて、漏れなく厳密に検索できる一方で、検索ノイズを極力減らせる点も評価された。
BizSearchは、オープンなインターフェイスとしてXMLを採用。XMLの形式にできるものであれば、何でも検索対象にできる。
商品情報提供システムでは、情報を管理するKnowledgeserverとBizSearchの接続にも工夫を凝らした。データの吐き出しと吸い込みのインターフェイスにXMLを採用、疎結合させたのだ。BizSearchは標準でXMLに対応しており、Knowledgeserver側にXMLのインターフェイスを追加するだけでBizSearchの組み込みが完了したという。
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図2 商品情報提供システムの構成図
図版左下の「INDEX」は、BizSearchがデータベースやファイル(添付ドキュメント)から収集したキーワードを格納している。検索が実行されると「INDEX」のデータを探し、ヒットしたものだけデータベースやファイルへ取りに行くので、データベースの負荷を減らし、高速性とスケーラビリティを生む。 |
BizSearch採用で使い勝手の増した商品情報提供システムは、おおむね社員の評判もよいようだ。田中氏は「システム稼働後、部門を超えての情報交換が深まっているようだ。そこから新しいアイデアや商品が生まれるケースも徐々に生まれている」と、導入効果を語る。
2004年4月からNTTデータは、全社イントラネットの全文検索にもBizSearchを採用した。「大量データに対する検索の高速性とともに、関連キーワードによるしぼり込み検索機能が社員のナレッジ活用につながると判断した」(田中氏)。
イントラネット上へ展開するに当たっては、閲覧権限のない文書まで検索できてしまう問題が浮上したが、BizSearchの開発元、アクセラテクノロジがユーザー認証を行うシングルサインオン製品とBizSearchを連携させて問題を即座に解決した。BizSearchはコア技術を含めてすべてアクセラテクノロジの自社開発製品なので、海外製品に比べ迅速な対応が可能だ。
もちろんNTTデータは技術に対するこだわりが人一倍強い企業だ。BizSearchにも100%満足しているわけではない。「標準の検索サーバを決めずに、システム開発があるたびに複数製品の機能、性能の比較検証を続けている」(吉田氏)という。それでも全社イントラ検索システムに続いて、「営業プロセス支援システム」の検索サーバとしてBizSearchの採用もすでに決まっている。NTTデータの知識経営を支える標準の検索サーバとなりそうだ。
〈技術用語解説〉
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アソシエーツナビ機能
知的ナビゲーションで検索作業の効率化を支援する機能。表記のゆらぎを吸収する「あいまい検索」をはじめとして、「自然文検索」「要約表示」「類義語・類似文書検索」「ランキング表示」「PDF文書のページ検索」など多くの機能を網羅する。 |
N-gram方式
インデクス作成方式の一種。単語辞書を用いず、1〜N文字単位(Nは可変、最適化して処理)で分割してインデックス化する。例えば、「広島市議会」という単語なら「広」「島」「市」「広島」「広島市議」「市議」「議会」のように分割される。辞書に影響されず、時事用語や造語などを含む文書でも漏れなく検索できる。 |
検索フィールド
検索対象の情報を項目(フィールド)ごとにインデックス化し、検索する機能。「製品名」「製品説明」「価格」といった項目ごとに検索条件を指定し、的確に検索することが可能となる。 |
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【eAccela BizSearch】の評価版(ハード込み)
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アクセラテクノロジ主催
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