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@IT > J2EEミッションクリティカル時代のソリューション「HP OpenView」(2) |
企画:アットマーク・アイティ営業企画局 制作:アットマーク・アイティ編集局 掲載内容有効期限2003月3月31日 |
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J2EEミッションクリティカル時代のソリューション「HP OpenView」(2)
話を進める前に、HP OpenViewのWebサービス管理ソリューションがどのようなものかを簡単に紹介することにしたい。 HP OpenView Webサービス管理ソリューションは、単純にJ2EE環境下でのJ2EEコンポーネントを監視、その健康状態を診断するための情報を得るだけでなく、一歩踏み込んでJ2EEコンポーネントの詳細な動作状況をモニター、分析するというものだ。こうした機能を実現するため、J2EEアプリケーションサーバとして高いシェアを誇るBEA WebLogic Server向けにHP OpenView smart plug-in for BEA WebLogic Serverをリリースしている。 WebLogic Serverはバージョン6以降で先行的にJMX(Java Management eXtensions)に対応しており、Mbean(Managed Bean)を通じて各サーバ状況の詳細な情報を取り出すことができる。smart plug-in for BEA WebLogic Serverは、そうした詳細情報をHP OpenViewに読み取ってくるためのプラグインである。
Java実行環境の管理情報はJMXによってJava環境の外と接続でき、今後登場するJ2EE対応アプリケーションサーバはすべてJMX対応になる。将来的にはJMXベースの汎用的な管理ソリューションが提供されるようになるはずだ。しかし、より高い管理性をいますぐに求めるためには、アプリケーションサーバと管理ツールの間で密接に相互運用のための細かいすり合わせが必要になる。 HP OpenViewのWebサービス管理ソリューションは、2社の協業によってJ2EEの実行環境であるBEA WebLogic Serverが持つJMX管理情報インターフェイスにいち早く対応したわけだ。
さらにHP OpenView internet servicesが、さまざまなアプリケーションプロトコルを監視。Webアプリケーションで実行されるトランザクションを実行ステップ単位で逐一記録、分析、報告を行う。監視シナリオは自在に設定可能で、あらゆる角度からWebアプリケーションのパフォーマンスをモニターし、自動的に報告を行える。もちろんWebブラウザを通し、管理者が情報を視覚的に見ながら問題状況を把握することもできる。 そして、BEA WebLogic Serverから取り出されたJVMヒープサイズ、Servlet実行時間、EJBリソース、JDBCコネクションステータスなどのパフォーマンスデータ、HP OpenView internet servicesによる顧客視点でのパフォーマンスデータ、それにHP OpenViewが管理するロードバランサ、スイッチングルータなどの情報を収集し、J2EEコンポーネントのパフォーマンスをServlet、EJB、JSP、JDBCなどコンポーネント単位で分析するツールとしてHP OpenView transaction analyzerが用意されている。
アプリケーション全体から、J2EEコンポーネント、さらにはその中で実行されているメソッド単位にまで掘り下げ、実行時間、レスポンス、データベースの応答時間、トランザクション単位の実行結果などを、マウスクリックだけで簡単に見渡すことができる。
HP OpenViewではinternet servicesからの情報、DBMSからの情報、ネットワーク機器からの情報、サーバハードウェアの負荷情報など、HP OpenViewが扱うことが可能なさまざまな情報も一元管理され把握できるため、いくつもの切り口から問題点を探ることが可能だ。 アプリケーションサーバ、あるいはネットワークだけの管理ツールではわかり得ない、広範に渡る情報の管理こそがHP OpenView Webサービス管理ソリューションの一番の特徴であり、今後の多階層アーキテクチャでのJ2EE分散処理環境のオープンシステムを管理するに適したソリューションといえる。
まず中谷氏は、「smart plug-inのインストールはとても簡単です。BEA WebLogic Server 1台あたり、5分ぐらいで追加できました。transaction analyzerも同様で、基本的にセットアッププログラムを動かすだけです。あまりにも簡単なので不安なほどでした」と、導入の容易さを強調する。 BEAコンピテンシーセンターでは、BEA WebLogic Serverがどのように動作しているのか、IA32とIA64による違いはどの程度なのか、OSによるパフォーマンスや信頼性の違いはどの程度なのか──といったさまざまな切り口でHP OpenViewを用いた管理手法を試験している。また、smart plug-inのインストールによるログのはき出しが、各種環境においてどの程度のパフォーマンスの低下を引き起こすのかなどを、きちんと統計的にまとめ上げる作業も行われた。 またコンピテンシーセンターでは、実際に顧客のシステムを検証して問題点を探るサービスも提供されているが、その際にHP OpenViewを用いて調査。顧客に対してシステムの問題点を指摘する場合にも、transaction analyzerによる分析結果を示しながら行ったという。 そうした運用の成果について「transaction analyzerは非常に優秀で使い勝手がよく、他のネットワーク管理ツールやアプリケーション開発者向けの分析ツールとは、導入の効果が大きく異なりました。J2EEコンポーネント単位、Webサービス単位などの枠を超えて、システム全体を見渡した分析を行えるからです」と話す。 例えばEJBの実行時間が予想していたよりもはるかに長かった場合、何が原因なのかを突き止めるための情報を提示するツールはこれまで存在しなかった。アプリケーションサーバのパフォーマンスに問題があるのか、それともデータベースのレスポンスが遅かったのか、あれこれ原因を試行錯誤しながらの非効率的な作業を余儀なくされていたのだ。中谷氏は、「システム全体が見渡せるツールでなければ、パフォーマンス低下の原因を突き止めることはできません。transaction analyzerが使いやすく、分析能力も高いこともあるが、何よりもネットワークから得られるあらゆる情報を一元的に見渡せる点がすばらしいと思います」と高い評価を与える。
さらに実際の運用環境におけるHP OpenViewについて、次のように言及した。「例えばプログラムのバグによるメモリリークは、どんなコンポーネントでも簡単に起こりえます。しかし、レアケースでのみ発生するわずかなメモリリークは、テスト環境では発生しない場合が多いものなのです。数カ月動かさなければ問題が発生しない些細なメモリリークは、本番環境での運用ログを参照し、メモリ使用量の変化を見なければ分からないのです。HP OpenViewを用いたWebサービス管理ソリューションでは、そのような情報を簡単に得ることができます」 これはトラブル時の情報収集のタイムラグがゼロになることを意味している。障害が発生した段階では、すでにHP OpenViewの中には対策を検討するために必要な履歴情報が存在するからだ。メモリリークの例に当てはめると、従来ならばサーバをリセットしてJ2EEコンポーネントの動作状況を監視しながら、障害原因の分析を行うことになるが、そうして調査している間にも次のトラブルへのカウントダウンは進んでいる。そして実際に次の障害が発生するまで、本当の原因を突き止められないことすら考えられる。 中谷氏は、「すでに情報があるところからスタートするのと、障害が起こってから何かを考えるのでは大きな違いがあります」と指摘する。システムダウンがビジネス機会の損失になることを考えれば、次に障害が発生する可能性を放置した上に、障害発生時の対策も行っていないということは当然のことながら、絶対に許されないはずだ。 前回お伝えしたように、開発者はHP OpenView Webサービス管理ソリューションをインストール後、60日間無料で利用できる。「この無償試用期間を利用して、システム立ち上げ時に本番環境での情報でシステムの健康状態を開発者自身がチェックできれば、そのままであれば発生していたかもしれないトラブルを未然に防ぐことが可能です」 また、HP OpenViewを用いるもう1つのメリットとして、各部門の担当者が同じツール、同じ情報を元にして、同じ言葉で共通認識の元に原因究明を行える点も指摘した。システムダウンが発生したときに起こりやすいのが、開発担当者、ネットワーク運用担当者、アプリケーション管理担当者の間で“こちらには問題はない”とたらい回しになることだという。しかし、HP OpenViewならばすべての部署の担当範囲について、現実の情報を元に問題点を証明できるため、責任の所在をハッキリさせることができ無用なドタバタから解放される。
HPの武内氏は、「無償試用バージョンの60日間利用制限はインストールするごとに解除されます。開発作業であれば60日以内に収まるはずですので、システムの立ち上げと障害発生時、運用途中でのチェックなどに、transaction analyzerをインストールし直せば、開発者はデバッグのために常に無償で利用できるわけです。アンインストールは至って単純でBEA WebLogicの設定を少し変更するだけですから問題になりません。 開発者の方々にはぜひとも、使ってみていただきたいですね」と語る。 開発者にとっての効果に関しては、まずは無償試用版のダウンロードから始めるのがいいだろう。言葉よりも、現実のツールの方が、その可能性を雄弁に語ってくれるはずだ。
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