いまこそ「分析」のとき生き残りをかけたビジネスに |
BIシステムは欲しい、でも構築が面倒――増加し続けるデータ量にハードウェアの進化が追いつたいまこそ、BIをビジネスに有効活用すべきとき。分析アプライアンスの「IBM Smart Analytics System」なら、いまは気付かないニーズを「分析」のチカラで手に入れられる。 |
ビジネス・インテリジェンス(BI)というと、「大企業の、ごく一部のユーザーが利用するもの」と思い込んでいるエンジニアも多いだろう。基幹系のシステムから一部の重要データを取り出し、多次元データとしてキューブを回す――そのためには多くのリソースが必要であり、そのコストを許容できた企業は少なかったかもしれない。
ただし、それは過去の話だ。BIに関するコスト、つまりCPUリソースや管理コストの考え方は激変している。これまでのBIが持つ印象をがらりと変えるアプライアンスソリューション、日本アイ・ビー・エムの「IBM Smart Analytics System」を紹介しよう。
企業が生き残るために高まる分析へのニーズとハードの進化 |
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いままでのBIの仕組みを振り返ってみよう。従来のBIで行っていたのは、何らかの問題を見つけたときに原因を探索する、つまり「犯人探し」を行い、次のアクションにつなげることに利用されていた。
例えば、百貨店を例に取ってみよう。「計画通りに利益が上がっていない」という原因の犯人探しとして、売り上げ情報を店舗別・部門別・カテゴリ別などで分析、その結果「あの店でコートが売れていない」などと判断し、「コートのセールをDMで告知しよう」などのアクションにつなげていた。
この問題点は、「分かったときにはもう遅い」ことだ。上記の例では、必死に分析した結果、コート販売に重点を置くという決断をしたが、それが分かったのは春だったということではまったく意味がない。BIのあるべき姿は原因分析よりも、事実に基づいた情報の共有――いま何が売れているかという傾向や、いまのシーズンに売れるのは何かを知る――なのだ。そのためには、時代とともに増える「情報」をもれなく分析する必要がある。
この分析へのニーズは従来と変わらない。過去、大量のデータを分析することは、ハードウェアリソースの問題から難しかった。それがハードウェアスペックの進化により、数年前は分析に数時間かけていたようなものがいまでは一瞬で完了できる。膨大なデータでも、それを捨てることなくすべてが分析できるのだ。
生き残りのために必要となった「データ分析へのニーズ」、そして大量データ分析に対応できる「ハードウェアスペックの進化」。この2つがそろったいまこそ、BIに再度注目をすべき時が来たといえよう。
構築はIBMに任せ、分析に集中できる仕組みを |
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IBM Smart Analytics Systemの特長は、以下の4点に簡潔にまとめられる。
- 構築が「速い」
- データソースからデータを持ってくるのが「速い」
- DWHが「速い」
- 検索が「速い」
図1 IBM Smart Analytics Systemは、これらの「速い」をアプライアンスで提供する |
この中でもっとも重要なこと、それは「構築」が速いことだ。これからのBI系システムの選定ポイントは「手軽に導入でき、手軽に運用できる」ことが重要だ。
IBM Smart Analytics SystemはBIに必要なコンポーネントを、まとめてアプライアンスとして提供している。DWHに必要な機能をまとめたInfoSphere Warehouseや、BIツールのCognos、そしてハードウェアとサービスまで含むオールインワンのソリューションだ。IBMはハードもソフトも手がけており、サイジングやソフトウェアの組み合わせはもっとも得意な分野だ。スタンスは「餅は餅屋に」。利用者は、もっとも重要な「分析作業」にコストを回してほしい――これが、IBMのメッセージだ。
データソースからのデータ転送も工夫が込められており、この部分には「InfoSphere DataStage」のパラレル処理技術が使われている。パイプライン処理とパーティショニング処理により、大量のデータをデータソース、つまり基幹系からBI系システムへ短時間に転送できる。特にパーティショニング処理では、同製品のパーティション数をパラメータに設定するだけだ。データを混在させることなく、並列にデータが取り込まれる。
IBM Smart Analytics Systemのパフォーマンスは、「InfoSphere Warehouse」に含まれるDBエンジンとしての「IBM DB2」の実力がそのまま活用できる分野だ。このように実はこのハードウェアとソフトウェアの構成が、BIのノウハウの集まりであるといえる。BIの作業は大量データの処理であるため、必然的にボトルネックはI/Oに集中する。特にストレージのドライブ数とサイジングがポイントだ。同製品であれば分析作業を高速に行うことに注力されているので、構築の手間が省けることは大きなアドバンテージだ。
分析機能とマイニング |
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そしてIBM Smart Analytics Systemの重要なポイントは、分析機能とダッシュボード、レポーティング機能を提供する「Cognos 8 Business Intelligence」や、統計解析機能の「SPSS」との連携が優れていることだ。
●CognosとCubing Servicesの連携で多次元解析が「速い」
初めは順調に動いていたBIツールが、データ量が増加するにつれ「遅い」と評価されてしまうケースは少なくない。これは、データの置き場所とその方法に原因があった。データウェアハウスからBIサーバにデータをコピーし、BIサーバにキューブを作り多次元分析を行ういままでの手法では、BIサーバに大きなリソースが必要になる。キューブを作成するにもバッチ処理に時間がかかるだけでなく、多くの利用者が分析作業をすると大量データを処理することから、当然レスポンスも遅くなる。これが、「遅い」の理由だ。
図2 CognosとCubing Servicesの連携で多次元解析が「速い」 |
これに対しIBM Smart Analytics Systemは、CognosとInfoSphere Warehouseの「Cubing Services」を連携させることで解決した。キューブをデータウェアハウス側に置くことでデータのコピーを不要にし、さらに参照頻度の高いキューブをキャッシュできるようにしたことで、さらに高速なアクセスが可能となったのだ。
●SPSSとIntelligent Miner、SQL Pushbackでマイニングが「速い」
さらに注目したいのは、分析ツールの「SPSS」と、IBM Smart Analytics Systemの強力なデータマイニングエンジンである「Intelligent Miner」の連携だ。通常、データをフラットファイルとして予測分析サーバに持ち込み、処理を行う。このフラットファイルは、分析ごとにデータを2重持ち、3重持ちすることが多い。そのため、ここでもリソースをふんだんに持っていないといけない。
図3 SPSSとIntelligent Miner、SQL Pushbackでマイニングが「速い」 |
Intelligent Minerは、フラットファイルを処理するのではなく、データベースのデータを直接参照しながらデータマイニングが行えるエンジンだ。それに加えてGUIベースの分析ツールとして定評があり、IBMのプロダクトとして仲間入りしたSPSSの優れたインターフェイスと融合できるのだ。処理の一部をSQLコマンドとして高速にDB処理を行う、SPSS特有の機能「SQL Pushback」とIntelligent Minerの統計分析を連携させることで、一連の統計分析をデータウェアハウス側で処理でき、大規模データになるほど効果が出るのだ。
まだ気付いていないニーズを掘り起こす、これからのBI |
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日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 IM&BA事業部 ICP ITアーキテクト 岡口純子氏 |
これから企業に必要なのは、ビジネスに合わせて変化する“生きたBI”だ。いままで分析対象とならなかったデータの分析に取り組むことで、新たな洞察やニーズの発見があり、それがまた新たな分析要件へとつながってゆく。つまり、増え続ける処理データ量と分析ニーズに対応し、変わらぬパフォーマンスでサービスを提供し続けるためには、システムの拡張性が鍵となる。
日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 IM&BA事業部 ICP ITアーキテクト岡口純子氏は「BIシステムの設計で重要なのは拡張性。BIシステムは成長していくものであると認識すべきでしょう」と語る。IBM Smart Analytics Systemは、アプライアンスでありながら、非常に柔軟な機能構成が可能だ。最小構成でスタートし、ユーザー数やデータ量、分析ニーズなど要件に応じて容易に、しかもパフォーマンスはそのままにシステムを拡張できる。これは変化の早いビジネスに即応する上で、大きなメリットだ。
本記事では、IBM Smart Analytics Systemの特長を「4つの速い」を中心に紹介した。システム全体の最適化からもたらされる構築の速さ、処理の速さに興味を持った方は、ぜひホワイトペーパーをはじめとする、IBMの技術情報を参照してほしい。お客様のビジネスの力となれる「新たなスキル」として、これからのシステムエンジニアに必須な情報が詰まっているはずだ。
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提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2010年07月31日
オフィシャルサイト
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