imagio Neo 350は、ネットワーク・スキャナ機能によるペーパー・ドキュメントのデジタル化とともに、受信したFAXのRidoc
Document Serverへの配信も行える。電子メールが普及して、FAXの影が薄くなったとも言われるが、サーバ・トラブルなどによってメッセージ配信が遅れたり、最悪の場合はメッセージが失われたりする可能性があるインターネット・メールとは異なり、簡単・確実なメッセージ送信手段であるFAXは、今なおほとんどの企業で手放せない存在である。送受信したFAXもRidoc
Document Serverで一括管理することで、ほかのデジタル・ドキュメントと同様に、それを管理することが可能になる。もはや、ほかの書類に紛れて重要なFAXを紛失する心配もない。
このための設定は、Ridoc Document RouterでFAXを配信するようにすればよい。このとき、自動的にOCRを実行することや、キーワードを抽出することも可能だ。また、紙に出力せずに配信だけを行うことで、ペーパーレスのFAX受信が可能だが、もちろん用紙への出力と配信を同時に行うように設定することもできる。クライアントPCのRidoc
Desk 2000やWebブラウザで、Ridoc Document Serverの「ファックス受信トレイ」もしくは配信先のフォルダを参照することで、受信したFAXを読むことが可能だ。複数のメンバーがそれぞれ大量のFAXを受信するような場合には、各人のフォルダにFAXを転送することもできる。Fコードなどのあて先指定がある場合は自動的に転送が行える。ただ多くの場合は、管理者が受信FAXを確認し、マニュアルで各担当者のフォルダに転送することになるだろう。
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Ridoc Document Routerの画面 |
Ridoc Document Routerでは、「あて先」と「転送先」の対応を設定する。また、FAXを受信した場合の処理なども設定できる。 |
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Ridoc Document Routerの[あて先編集]の画面 |
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あて先に対してどのような処理を行うのかを設定する。例えば、このあて先に配信されたドキュメントをどこのフォルダに保存するのか、どのような付加処理を行うのか、などの設定を行う。 |
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「あて先」の名前を入力する。この「あて先」はimagio Neo 350のスキャナ機能のパネルでも使われる。 |
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配信されたドキュメントをどのフォルダに転送するのかを設定する。 |
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付加処理として、「天地の識別」「OCRの実行」「タイトルの抽出」「キーワードの抽出」が可能だ。「天地の識別」は読み込んだ画像などの天地が反転していたような場合に、自動的に修正するもの。「OCRの実行」はOCRを自動的に実行するというもの。「タイトルの抽出」は、ドキュメント内から自動的にタイトルを見つけ、タイトルとして抜き出すというもの。「キーワードの抽出」は、自動的にドキュメント内から検索用のキーワードを抜き出すというもの。 |
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imagio Neo 350のスキャナ機能のパネルに登録するための設定。 |
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Ridoc Document Routerの[I/O機器のプロパティ]画面 |
Ridoc Document Routerの[サーバー]-[I/O機器設定]で受信したFAXに対する処理を設定する。 |
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imagio Neo 350に設定したIPアドレスが表示される。 |
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受け取ったFAXで、ファックス転送ID(Fコードなど)が付けれていたら、そのIDに従って配信を行い、IDが付けられていないものは紙に出力する、という設定。 |
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配信と同時に紙への出力を行うという設定。Ridoc Document ServerでFAXの受信管理はしたいが、紙への出力も行いたい、といった場合にチェックする。 |
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Ridoc Document Routerの[配信機能設定]画面 |
Ridoc Document Routerの[サーバー]-[配信機能設定]で受信したFAXの配信先などを設定する。 |
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imagio Neo 350を管理するサーバ上に作られる[ファックス受信トレイ]の設定オプション。受信したFAXは、[ファックス受信トレイ]に保存されるため、適当な間隔で消去するように設定できる。 |
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受信したFAXの配信先を設定する。Ridoc Document Server上にFAX用のフォルダを作っておき、そこに配信するようにすればよい。 |
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見積書や発注書などの重要なFAXを受信するような場合は、別のフォルダにバックアップを取るように設定しておいた方が安全だ。 |
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受信したFAXは、Ridoc Document Serverで管理しているフォルダに用件ごとに分類して転送しておけば、後々の検索も容易である。また、返送が必要なFAXでも、Ridoc
Desk 2000上で住所氏名などの入力が行えるので、いったん紙に印刷することなく、そのままFAX送信が可能だ。
imagio Neo 350の機能は多岐に渡っており、今回そのすべてを紹介できたわけではない。しかし、単なるデジタル複合機を超えたドキュメント管理ソリューションの手ごたえを感じた。「紙」で管理していたドキュメント類をデジタル化し、ほかのデジタル・データと統一的に管理することで、これまではデッド・ストックになってしまっていた情報を活用できるようになる。imagio
Neo 350をRidoc Document Serverと組み合わせて使用すれば、単なるデジタル複合機という入出力装置を超えた活用が可能になるわけだ。より積極的なドキュメント管理の手段として、imagio
Neo 350の導入を検討してみてはいかがだろうか。