第2回 会社は続くよどこまでも |
システム管理者のつぶやき
いまに始まったことじゃないんだけど、サーバーってのは何かと台数が増えちゃうんだよね。IAサーバーのいいところは、安価だから「まずは低コストで試してみられる」ってこと。でも試してみて「これはいけそうだ」ってことになるころには、けっこう業務で本格的に活用し始めていて、そのまま本番サーバーとして定着しちゃうことがある。しかたない面もあるけど、システム管理という点ではやりにくいところ。こうやって用途ごとにサーバーが導入されて台数が増えると、管理の負担も大きくなって、新しいニーズになかなか応えられなくなるし……。
従来サーバーOSのサポート切れ迫る!
いま一番の問題は、まだ一部のサーバーで使っているWindows 2000 Serverの延長サポート期間が2010年7月13日で終了してしまうこと。これ以降はセキュリティ・パッチが提供されなくなるから、サーバーの安全性を保てない。またWindows Server 2003(R2も含む)の標準サポートも同日終了するので、サポート継続のためには、延長サポートに入る必要がある。新しいIAサーバーを買って、サーバーOSも新しくすればいいだけの話なんだけど、予算の問題もさることながら、実はいちばん厄介なのは、古いOSの上でいまでも動いている業務アプリケーション。もう10年近く前の古いものだけど、基幹業務の一部を担っていて、業務運用に不可欠な存在だ。一般的な業務アプリケーションで、特定のOSのバージョンに依存するような特殊な処理はしていないと思うから、新OSの上でも問題なく動くんだろうけど、保証があるわけじゃない。アプリケーション開発時の資料などはあまりきちんと整備されていないから、何かあったら簡単には対処できそうにない。万が一トラブルが起こったら、その間じゅう、業務が止まってしまう。テストすればいいといっても、運用環境を完全に再現するのは簡単じゃないし、正直、じっくり検証する時間も割けないのが実情だ。
カギは仮想化技術を生かしたサーバー統合にあり
1つの解決策は、ここ数年で企業の情報システム分野ですっかり定着してきた仮想化技術を使って、新OSの上にソフトウェア的に従来OSの環境を作り、その中で従来の業務アプリケーションを動かすことだ。これなら、ハードウェアとサーバーOSは最新版になるわけだけど、業務アプリケーションは仮想化環境で従来バージョンのOSの上で動くから、問題が起こる可能性は極めて低い。いつまでも古いOSを使い続けるのはどうかと思うけど、仮想化環境の方が管理はずっと容易だし、とりあえずこれで業務で使えるようにしておいて、時間的な余裕ができたら、しっかり検証してから新OSにアプリケーションを移行すればいいだろう。この手法が確立できれば、ほかの業務アプリケーションの移行が必要になったときも、同じ方法で対応できるはずだ。新しいことを始めるとき、従来のアプリケーション資産やデータ資産がネックになることが多いけど、このハードルがグッと低くなる。
仮想化環境はバックアップや冗長化が簡単だから、例えば大地震に備えた情報システムの多重化もたやすい。幸運にも、いままでは天災被害はなかったけれど、これからもないとは限らない。なかなか目に見えにくいところではあれ、事業継続性もしっかりと強化できるのは安心だ。
ソフトウェアでハードウェアをエミュレートする仮想化技術を実用的に使うには、高性能なサーバーが不可欠だ。この点、東芝のMAGNIA 3600なら、コンパクトでありながら高性能なインテル® Xeon® プロセッサー 5500番台を採用していて性能は十分。なにせインテル® Xeon® プロセッサー 5500番台搭載のサーバーは、5年ほど前のサーバーと比較して9倍程度も性能が向上しているという。これなら、今回の移行だけでなく、将来の拡張余地も十分に確保できるはずだ。
物理環境も仮想化環境も統一的に管理できる
もう1つ、サーバー管理の問題も忘れてはいけない。いくら仮想化環境といっても、OSやアプリケーションが動いていることに違いはない。物理環境だろうと仮想環境だろうと、システム管理は必要だ。幸いなことに、この前導入したシステム管理ソフトウェアの「PC運用上手」は、仮想化にも正式に対応していて、物理サーバーも仮想サーバーも分け隔てなくひとまとめにして、低コストで管理できる。ID管理や不正ログイン・不正アクセスの監視など、セキュリティも万全ってわけだ。
結局、大切なのはタイミング、かぁ……
ハードウェアとサーバーOSのリプレースと、仮想化を利用した従来アプリケーション資産の継承は、会社として必要不可欠なことだし、必ずや会社のためになるんだけど、問題は社長が購入を許可してくれるかだ。さて、どうやって説明するのがいいのか……。
ところで社長ったら、今日は鼻歌なんか歌ってずいぶんとご機嫌だ。さっき秘書の女の子に聞いたら、週末のゴルフのコンペで、いつにない好成績を出してご機嫌なんだとか。どうせまぐれなんだろうけど、決裁をとるならいまがチャンスだっ!
案の定、社長は二つ返事で購入を許可してくれた。こんなに簡単に許可がもらえるなら、もっとぜいたくな仕様にすればよかったかな。IT投資を気分で決められちゃあかなわないんだけど、まぁ、結果オーライということでいいことにしよう……。
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提供: 株式会社東芝、インテル株式会社
企画:アイティメディア 営業本部
制作:@IT 編集部
2010年07月06日
※Intel、Intel ロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国 におけるIntel Corporationの商標です。
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